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協奏曲の魅力(2) | Classical Notes

協奏曲の魅力(2)

協奏曲が最新モードを争っていた頃

初期バロック・・・と聞けば、本格ピリオド楽器派ももちろんじっとしてはおれない。
新世代を担うコルネット(ツィンク)のスーパープレイヤー、ジャン・チュベリーの周囲に集まった腕利きたちが、圧倒的テクニックと感性で織りなす「対比の時代」の決定的名演。

  • 「新様式によるコンチェルト風ソナタ 第1巻から ソナタ 第2番」 カステルロ作曲 (4分38秒)
  • 「新様式によるコンチェルト風ソナタ 第2巻から ソナタ 第11番」 カステルロ作曲 (4分40秒)

(合奏)ラ・フェニーチェ <RICERCAR RIC 261>

珍妙な協奏曲集

ルネサンス以来の形を残していた『調和の霊感』に対して、近代的なコンチェルトの形を提示した『ラ・ストラヴァガンツァ』。
作曲当時は奇妙、狂態… そのやり過ぎ感が刺激的だった。今からすると当たり前のことなのだけれど、バロック的な形とも言える明確な主役をひとり置いて合奏がそれを盛り立てるスタイルは、音楽の焦点をソリストに絞ることでソリストの名人芸は際立ち、奇妙、狂態が思う存分に繰り広げられて聴く者を圧倒する。
コンチェルトがコンチェルトらしい近代的なコンチェルトの醍醐味がここに生まれる。

  • 「“ラ・ストラヴァガンツァ”作品4から バイオリン協奏曲 第3番 ト長調」 ヴィヴァルディ作曲 (7分55秒)

(バイオリン)レイチェル・ポッジャー, (合奏)アルテ・デイ・スオナトーリ <CHANNEL CLASSICS CCS 19598>

演奏家たちの自由の赴くままに

イタリアのオリジナル楽器アンサンブル。やや過激…というか、遊び心に富んだ独創的なスタイル。
ロックのようなビート感をもち、常に生き生きと呼吸し音楽をする喜びがいっぱいに詰まっている演奏はヴェネツィアでは当時、本当に日常的な演奏だったのだろうか。

  • 「協奏曲 ト短調 RV.107」 ヴィヴァルディ作曲 (7分45秒)

(合奏)イル・ジャルディーノ・アルモニコ <WARNER CLASSICS 2564 63264-2>

イタリアのニュー・スタイルをドイツに広めるために

マルチェルロの主題による協奏曲。
オールトメルセンはオルガンの歴史と構造の深い知識に裏打ちされた気品ある演奏が常に高く評価され、ヨーロッパ各地の歴史的オルガンを使ってバッハの全オルガン作品の録音を進めている。

  • 「協奏曲 ニ短調 BWV974」 バッハ作曲 (10分45秒)

(オルガン)ジャック・ファン・オールトメルセン <ARCADE CLASSICS 85562>

イタリア気質の旋律

チェンバロ&リコーダー奏者のピーター・ヤン・ベルダーが創設した、有名古楽器団体の奏者が参加した室内楽団である。
フルートはウィルベルト・ハーツェルツェト、チェロにはヤープ・テル・リンデンとリヒテ・ファン・デル・メールなどがいる。
ゲーベルのムジカ・アンティカ・ケルンとは対照的な鋭角的ではなく軽やかで寛いだ雰囲気の演奏です。コレッリの旋律は綺麗でイタリアらしい華やぎがあります。
でもヴィヴァルディほど開けっぴろげでは無く、少し沈んだ色合いと、敬虔な宗教色が窺われるのが魅力。

  • 「合奏協奏曲 変ロ長調 作品6 第5」 コレルリ作曲 (10分32秒)

(合奏)ムジカ・アンフィオン <BRILLIANT CLASSICS 94112/9>

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