バイロイトの第九に飽きが来ないのは他の誰もが敵し得ない第3楽章の奥深さ。
US RCA VICTOR LM-6043 Furtwangler , Bayreuth Festival Chorus and Oechestra, Schwartzkopp, Hongen, Hopf, Edelmann – Beethoven : Symphony No.9
ボイジャーだったか、ジュピターだったか宇宙のずっと遠くへ放たれた観測衛星に載せられたディスクに人類の音楽芸術の最高の演奏として選ばれた録音。アメリカのNASAらしい選択で、文化遺産とも言える米盤が音が良い。
英 HMV Original よりも音質では上との評価もある、米 RCA プレス盤です。演奏はドイツで、録音はイギリスでも、アメリカ人が誇りに出来る。特別熱心な音作りをしてプレスされたのでしょう。大阪の知られたオリジナル盤屋さんが『何故か世間では無視されているような』と評価していたのを忘れられない。
独オリジナル以外で最も音の良い第九です。
その音は彫りが深く、各楽器の詳細な音の動きも聞き取れ、独唱は輪郭のしっかりした明瞭さで合唱も歪み感を感じません。レコード発売を目的に録音されるために演奏されたものだったらば、その辞典で静音がされていたでしょう。“バイロイトの第九”は、演奏の記録ではなく、記録のための演奏でもなかった。
フルトヴェングラーは演奏後、カラヤンと顔を合わせることになると嫌だからとさっさとバイロイトを後にしています。記録以上のものだったからこそ後世に伝えられることができました。果たして独 ELECTOROLA の初期盤とは英 HMV 盤とも米 RCA 盤は録音をレコードにして大衆に聴かせる芸術品を誕生させたのです。フルトヴェングラーの『第九』の真価を味わうにはベストのプレスの一つだと思います。
このバイロイト盤は違う。
録音は、単なる記録に過ぎないものですら、多くの人々を感動させることの出来るフルトヴェングラーという芸術家は、真に 偉大な巨人 であろうと思います。であるから、この録音にも無限の価値があるのである。今回は、文化遺産とも言える米盤で皆様に迫りたい。
ノート
- 曲目:
- 交響曲第9番《合唱》
- 作曲:
- ベートーヴェン
演奏
- ソプラノ:
- エリーザベト・シュヴァルツコップ
- コントラルト:
- エリーザベト・ヘンゲン
- テノール:
- ハンス・ホップ
- バス:
- オットー・エーデルマン
- 指揮:
- ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
- オーケストラ:
- バイロイト祝祭管弦楽団
- 合唱:
- バイロイト祝祭合唱団
プロダクト
- レーベル:
- 米 RCA
- レコード番号:
- LM-6043
- 初版:
- えび茶ラベル、ミゾあり、1stラベル。
- 録音種別
- モノーラル
- 録音年
- 1951年7月29日、バイロイト祝祭大劇場
- フォーマット
- 2LP
通販レコード
- コンディションと価格
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レコードカルテ
Record Label | PLUM SHADED DOG |
Recording & Weight | MONO 2枚組(145g/155g) |
Release & Stamper | 3S/1S 3S/1S |
コンディション | |
盤 | EX |
ジャケット | EX- |
- Disc : 盤は二枚組。2枚共にごくごく軽微なスレは散見されます。詳細に観ると盤面は1枚目の二面前半で、ごくごく軽微な斜めのスレ。2枚目の二面中盤にプレスで出来た軽微な凸が数個あります。再生すると2枚とも軽微なパチノイズがところどころ発生しますが、音楽鑑賞を妨げるレベルではないと思います。
- Cover : ジャケットはボックス仕様。表面は左上角にシールが貼られています。ボックスのフタは本体より分離、加えて右側上下の角が割れているので、価格で考慮してあります。解説書付き。
価格 |
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中古市場での目安価格 | 25,000 円 |
販売価格 | 22,000 円 |
北海道・沖縄を除き全国一律 525円です。10,000円以上のお買い上げで送料無料となります。
詳細 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e671152.html