幸せになってくれ、と密かに思いを寄せる女性を励ますために男気を見せた ― ブラームスの《ピアノ協奏曲第1番》

幸せになってくれ、と密かに思いを寄せる女性を励ますために男気を見せた ― ブラームスの《ピアノ協奏曲第1番》

先週のピアノ祭り。三舩優子さんと三浦友理枝さんの連弾、素敵でした。4手のための連弾曲、二台ピアノのための演奏に興味を持っていろいろとCDを求めたり、演奏会に通って夢中になった時期が有りました。
『惑星』の連弾版もあるし、チャイコフスキーは『悲愴交響曲』をオーケストレーションとピアノ編曲を同時進行して作曲しています。それだけ慣習的な行為だったのですね。ブラームスもすべての交響曲をピアノ連弾版を残しています。と、前置きが長くなりましたが、第155回のきらクラDONは、ブラームス作曲「ピアノ協奏曲第1番ニ短調 作品15」から第1楽章の冒頭ですね。この曲も、、、と思いますが、どうも、この曲は『2台ピアノのためのソナタ』として作曲に着手した曲だったようです。それが『ピアノ協奏曲』に発展したのは、密かに思いを寄せていたクララ・シューマンを励ますために一念発起したようです。
作曲中に恩人、ロベルト・シューマンが他界。『2台のピアノのためのソナタ』から2年以上遅々として進まないままだったのに急展開、3か月間で完成している。すごい気魄だ。レパートリーの多いカラヤンでさえ録音を残していないくらいに演奏が難しいほどだ。ピアノは楽器の王様、ピアニストは一人オーケストラと言われるように、ピアノは一台で奏でるオーケストラ。そのピアノを4手で連弾することや、二台ピアノで合わせることが60人から80人の意志が集中してつくるオーケストラサウンドとは異なる収束力を聴かせるのが面白いところ。ピアニスト二人が大オーケストラに匹敵するなんて極端ですね。
今年は暖冬という予報で、寒暖が極端です。風邪ひきに気をつけましょう。

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幸せな結婚生活を夢見させる名曲は未来永劫全世界の女性を励ます ― バダジェフスカの《乙女の祈り》

幸せな結婚生活を夢見させる名曲は未来永劫全世界の女性を励ます ― バダジェフスカの《乙女の祈り》

ピアノを弾き始めた頃に憧れる曲のひとつ「乙女の祈り」。メロディーは有名でも、どんな人が作ったのか知っていますか?
「乙女の祈り」は19世紀のピアノ事情と大きく結びつきながら、後世まで受け継がれる曲となりました。当時、ピアノをうまく弾けることは中産階級の若い娘たちにとってステータスであり、また幸せな結婚生活を願いながら男性にアピールする格好のアクセサリーでもあったのです。
あの有名なメロディーが少しずつ変わりながら展開していく変奏曲ですが、結婚し、たくさんの子供にも恵まれ、妻として、母としての人生を送り世界中に求められる名曲を残したバダジェフスカの生涯が重なると共に全女性の願望でしょう。

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時間を超えさせてくれるところに名曲の力を感じる ― チャイコフスキーの白鳥の湖から情景

時間を超えさせてくれるところに名曲の力を感じる ― チャイコフスキーの白鳥の湖から情景

冒頭のハープのきらびやかさはさざなみを表しているような弦楽器群とあいまって波しぶきに輝く光をイメージします。
チャイコフスキーは「白鳥の湖」、「眠れる森の美女」、「くるみ割り人形」の3つのバレエ名作を創出しました。それぞれが人気を決定させた曲、精力的だった時期、そして円熟の晩年の作品といったチャイコフスキーの作曲家としての歩みを追うことも出来るという面白さも有ります。
今はチャイコフスキーのバレエ音楽では「眠れる森の美女」が最も良く聴いているのですが、《情景》には心揺れます。懐かしい気持ちと記憶を刺激してくれる。時間を超えさせてくれるところに名曲の力を感じます。

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どこを切っても名曲には魅力がある ― ベートーヴェンの交響曲第7番の第4楽章

どこを切っても名曲には魅力がある ― ベートーヴェンの交響曲第7番の第4楽章

フランツ・リストが「リズムの神格化」と表し、ワーグナーは「舞踏の権化」と評した。どの楽章も、その本質がリズム作法による展開で支配している。ちょっと聞き、スキップするようなダンサブルな旋律だ。つい、シュトラウスのワルツかなと迷いそう。
おそらくは何かに似ているフレーズの有るところというので、この度は第4楽章の冒頭が出題されたのでしょうけれども、どこを切っても名曲には魅力が有る。スケッチを重ね、推敲に推敲を重ねても多様性と即興性が薄れないベートーヴェンに又、改めて凄さを感じた。

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田園のシンフォニー、田舎の生活と追憶 SPレコードでワルターの《田園》を聴く

田園のシンフォニー、田舎の生活と追憶 SPレコードでワルターの《田園》を聴く

25日日曜日午後、今年最初の蓄音器コンサートを開催します。 曲はベートーヴェンの田園。 SPレコード時代から田園の名演奏としてスタンダードにまでなった録音です。この曲は欄外に記したように、ロマン派の標題音楽の先駆をなす交…

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ベートーヴェンの《田園》の定番を聴く

ベートーヴェンの《田園》の定番を聴く

私共の SP コンサート振り返ってみますと 1988 年(昭和 63 年)5月から市立熊本博物館で始まり約 25 年間にわたって毎月一回、299 回まで経続けいぞくして行って来ましたが博物館の大改装に伴う閉館(平成 25 年3月)のため、やむを得ず 2013 年(平成25年)4月からは場所を市立五福公民館に移し「蓄音器を楽しむ会」として第一回発足、今回で1年 10 ヶ月( 22 回)と経過いたしました。折角つづいて来た会でありますから、今後も小規模ながら出来る限り続いていきたいと思っておりますので皆様方のご協力、就中とりわけ、比較的若い人達へのお誘いかけをどうかよろしくお願い申し上げます。

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ニューイヤーコンサート ウィーン・フィルと蜜月にあるメータの軽やかなシュトラウスを聴く。

ニューイヤーコンサート ウィーン・フィルと蜜月にあるメータの軽やかなシュトラウスを聴く。

1939年に開始されたウィーン・フィルのニューイヤーコンサート。NHKでは1984年から毎年テレビで衛星生放送を実施しており恒例行事として世界で最も多くの人が同時に試聴するコンサートである。2015年の指揮台に立つのはズービン・メータ。1990年に初めて指揮して以来、1995、98、2007年に続き5回目の登場となる。

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