超美品に違いない整いすぎた演奏。整然とした音が集まると音楽としての力や迫力になります。この演奏はおそらく1734年製のストラディヴァリを使っていますが、素晴らしく良い状態で、更に丁寧に調整されたストラドと思います。音色も大変に豊かでリッチです。そこも聴き所です。
ゆったりとしたテンポ、どの音も整った音、和音は同時に聞こえるように弾いていること、が特徴です。
典型的なクラシック音楽と言えるたっぷりとした豊かな演奏です。こういった表現方法は、ある意味、音楽家にとっての理想的な表現です。
でもCDで聴く、バッハのソロソナタ&パルティータの代表的な演奏のひとつであり、BGMとして聴く雑多な中の一つで LP レコードで聞くほどのものか。
シェリングの若さ漲る真摯にバッハに迫らんとする気迫と情熱は、このDGGの2回目の録音よりは一回目の録音のほうが良い。
シェリング、ミンツを聴く時代ではないだろう。
1967年の録音は、言葉を変えればシェリングが彼自身のために演奏しているところを録音したレコード。
聴かせてもらって感動しました。ということも、笑顔を向けて楽しませてくれるような素振りもない。もう毎日の日課になってしまった練習を傍で聞いているようなバッハでときめかない。ときめきや息苦しくなるようなドキドキは、このところのバッハ演奏が良い。
率直に言おう。わたしが一番ときめいたバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータは、ツィマーマンです。全曲ではなく、2番だけや、3番だけだと他にも多い。シェリングやミンツの演奏には、時代遅れを感じてしまいます。思い出話が織物と成っているような、ジェネレーション・ギャップが有るのだろうけれども。
http://ow.ly/4IjrI
※CDは抜粋盤もありますが最初から全曲で揃えておいた事が良かったという結果になります バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全曲)
アナログ・オリジナル盤について、詳しくはこちらをご覧下さい。 通販レコード 新着盤 2011年5月19日掲載 via amadeusclassics.otemo-yan.net
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