商業ロックからアートを取り戻そう
パンク・ロックの旗手として、アメリカのロックミュージックに大きな影響を与えたといわれるミュージシャンのルー・リードさんが10月27日、米ニューヨーク州サウサンプトンで亡くなりました。
71歳でした。AP通信によると5月に受けた肝臓移植に関連した病気が原因ということです。
その後、ポップ芸術家の故アンディ・ウォーホルさんの支援を受けてソロとして活動し、1973年のヒット曲「ワイルド・サイドを歩け」など数多くの名作を生み出しました。
皮のむけたバナナ
先進的な物事にあるように商業的には、ほとんど成功しなかった。
でも生活の拠点を置いていたニューヨークを歌に取り上げることが多かったリードさんは、『ヘロイン』、『毛皮のヴィーナス』など前衛音楽にも影響を受けたメロディーと麻薬やセックスといった人間の暗部を正面から取り上げて描いた歌詞などが特徴で、その話題とともにデヴィッド・ボウイさんや U2 などその後の多くのミュージシャンに影響を与え、彼のスタイルをもとにロックのさまざまな形態が派生したと言われています。
70年にバンドを脱退した後もソロ活動を継続し『トランスフォーマー』、『ニューヨーク』などのアルバムを発表。日本のファンも多く、来日公演は複数回行った。
そして、1996年には、かつて所属した「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」がアメリカの音楽界に大きな功績を残したとして、「ロックの殿堂入り」を果たしました。
リードさんは、70歳を超えたあとも世界各地でライブを行うなど精力的に活動を続けていましたが、ことし5月に肝臓の移植手術を受け、療養生活を送っていました。
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