【ロック狂句】 毒蜘蛛とピンクの豚に挟まれて啼く、カーペンターズ http://amzn.to/gB3Vhz

涙の乗車券でデビューしただけに、カーペンターズの門出は啼きに終わりました。1年がかりで作ったデビューアルバム「Offering(2年後の再発時の「涙の乗車券」)」は、お蔵入り。1970年、バート・バカラックとの「遙かなる影 Close to You」のヒットを待つことになります。この「Offering」のタイトルで発売されたLPレコードは中古相場では1万2,000円ほど。

Whujyipgtvaxsxg

それでも実際の人気と言ったら「遙かなる影」には及びません。

Now & Then」がリリース当時から変わらない人気で、オリジナル盤を観る機会は多くありません。その為でしょうか、或いはオーディオ装置のチェックには「遙かなる影」の方が向いていると言うことでしょうか。カーペンターズは人気があると言っても、この1枚に尽くされているとも思えます。

さて「遙かなる影」で向かい風どころか、黙止されたまま終わらないで良くなったカーペンターズ。デビューアルバムが発売された1969年にA&Mレコードからはどのようなアーティストがアルバムをリリースしていたのでしょう。COLUMBIAやDECCA、CAPITOLと言ったレーベルにはデザイナーチームが居たので有名なアルバムジャケットはどれも優れていますが、A&Mレコードのアルバムデザインはユニークで面白い。中にはレコード会社を移籍してデザインが変わってしまったアーティストのアルバムもあります。

目をひくところとして、2枚のアルバムジャケットが「毒蜘蛛」と「ヘッドフォンをしたピンクの豚」。カーペンターズの「Offering」を挟んで同月期にリリースされたレコードです。

Sp4202

2008年6月28日に69歳で亡くなった、トム・ウィルクスのデザイン。ジョージ・ハリソンのバングラデシュ・コンサートのジャケットデザイン。それより、ビートルズの赤盤、青盤をデザインしたイラストレーター、デザイナーと言えば分かりやすいでしょうか。何かの機械?・・・たこ足配線にも思えますが、「タランチュラ」と言われてさっと見せられたぐらいだと間違ってしまいそうですね。

SP 4202 – TarantulaTarantula [1969]

  1. You
  2. Electric Guru
  3. T.V. Repairman
  4. Love Is For Peace
  5. Poison Dance
  6. Thoughts For Anne
  7. Peach Fuzz
  8. Red Herring
  9. Billy the Birdman

カーペンターズの「Offering」の規格番号は、SP-4205ですから3つ前のアルバム。そして SP-4210 として最初にA&Mレコードからリリースされていたのが、有名な「Ahead Rings Out – Blodwyn Pig」です。佐渡裕さんが最近クラシックのオーケストラで「タルカス」をエマーソン、レイク&パーマーばりにCD化しましたけれども、そのジェスロ・タルの初代ギタリストだったミック・エイブラハムが自分の理想の音楽として問うた自信作。ブラッドウィン・ピッグのレコードはブルース好きなら良く知っていますよね。

こんな2枚に挟まれて、A&Mレコードの新譜としてレコードショップに並んだのがカーペンターズのデビューだったのです。当時カーペンターズを買った人は、どういう印象でレコードを手にレジに向かったのでしょうね。

Sp4210

SP 4210 – Ahead Rings OutBlodwyn Pig [1969]

  1. It’s Only Love/Dear Jill
  2. Walk On The Water
  3. The Modern Alchemist
  4. See My Way
  5. Summer Day
  6. The Change Song
  7. Backwash
  8. Ain’t Ya Coming Home?

こちらの記事もどうぞ

  • 【CD REVIEW】BOSTON – 幻想飛行 リファレンス・ロック100選 その1 宇宙の彼方へ2010年9月12日 【CD REVIEW】BOSTON – 幻想飛行 リファレンス・ロック100選 その1 宇宙の彼方へ レコード会社の中で真っ先にアナログ盤よりも、CDが優れていることをアピールしたのがCBSソニーでした。今思えば、PR文句はオーバーと言えるものではなかったでしょうか。80年前のSPレコードは現在でも聴けます。シェラックは崩壊の時期を迎えているとは言っても、CD盤の20年〜30年の寿命とは比べようもないですね。アナログLPは傷がついてもノイズがするぐらいで再生は可能だし、音飛び […] Posted in 未分類
  • 冬が来たら… If Winter Comes [1922]2010年12月15日 冬が来たら… If Winter Comes [1922] 冬本番を思わせる阿蘇方面の朝焼けです。撮影は午前7時半。昨日は11月の陽気だったという熊本市内。今日から本格的に冬に向かって寒くなる予報が出ていました。曇り気味の空ではありますが、朝のうちはまだそう厳しくなりそうにないのですけれども、窓の外の木の枝は軽くスィング。北風小僧を手招きしているようですし、台所仕事の水は冬の気配を感じました。 […] Posted in 未分類
  • カーペンターズがデビューした時代のレコード:SP 4227 – Butch Cassidy And The Sundance Kid [1969] http://amzn.to/hVKgOW2011年3月5日 カーペンターズがデビューした時代のレコード:SP 4227 – Butch Cassidy And The Sundance Kid [1969] http://amzn.to/hVKgOW バート・バカラックとの縁でカーペンターズは、1971年に大ヒットアルバム「遙かなる影 Close to You」をリリースします。縁はどこから沸いてきたのか、カーペンターズがデビューした1969年のA&Mレコードのカタログを眺めていたら、バート・バカラックの『明日に向かって撃て!』のサウンドトラック盤を見つけました。 […] Posted in blog
  • 名盤カレンダー☁1月19日 チャイコフスキー:交響曲第5番2011年1月20日 名盤カレンダー☁1月19日 チャイコフスキー:交響曲第5番 畏怖を漂わせる音楽家は少ない。「鬼面人を驚かす」と評されたエフゲニー・ムラヴィンスキーが、指揮者では頂点に置いて良い存在でしょう。トスカニーニや、カラヤンが発散している輝きのようなものとは別の強じんなエネルギーを感じさせていました。カラヤンが残したレコードからも、トスカニーニの録音からも聴けば指揮者の姿が浮かび上がってきます。ムラヴィンスキーの指揮姿は、カラヤンやトスカニーニ […] Posted in blog
  • [バロックの森]最愛王ルイ15世の時代の音楽③2011年1月19日 [バロックの森]最愛王ルイ15世の時代の音楽③ 宗教曲の月曜日、オーケストラの音楽の火曜日。そして、水曜日の今朝は劇音楽、歌劇の音楽に焦点を当てた「バロックの森 ルイ15世の時代の音楽」です。年代を追って音楽の全容を学ぶのは楽しい事ですけれども、ルイ15世の時代のフランスバロック音楽は多様を極めていました。劇音楽と言っても現代的な歌劇から、歌って踊るミュージカルやボードヴィル・・・歌詞のついたバレエ音楽と言った方が分かり易 […] Posted in blog
  • 二日連続“今日は一日“浜松アーカイブス”三昧” – 軽音楽編の全曲目 2011/9/232011年9月24日 二日連続“今日は一日“浜松アーカイブス”三昧” – 軽音楽編の全曲目 2011/9/23 浜松アーカイブス三昧も3年目。クラシック編を放送している今日、土曜日。日程的にすべてを聞く機会がありませんでしたけれども金曜日に放送となった「軽音楽編」に続いて忘れずに楽しんでいます。 […] Posted in blog