弩迫力の「展覧会の絵」です。CDでは「ソフィア・リサイタル」としてリヒテルが西側で初めて行った演奏会として良く知られています。再発売盤も何度もリリースされていますから、1度は聴いていらっしゃるでしょう。
演奏に先立っての調律は厳密で、鍵盤を押した時のタッチを紙1枚のレベルで慎重に行われたといいます。繊細な音が揺れる事もなく、強じんな音が割れる事もないピアノの音が味わえるのがリヒテルを聴く楽しみ。ピアノ音楽がこんなに素敵なものなんだと、いつも教えられます。
展覧会の絵は、ラヴェルがオーケストレーションした演奏が親しまれていて、原曲がピアノ曲である事すら忘れられがち。
そして、「ピアノ版での展覧会の絵は地味で不気味だな。わたしはオーケストレーションされたラヴェル版の方が華麗で好きだな」と感想を持っているならば、1度リヒテルで試したら「展覧会の絵」はただ華麗なサウンドを楽しむだけではなくて、聴き込む先に本当の奥深さがある事に気がつく事でしょう。
[/panel-header] [panel-content] 【器楽曲】
- レーベル
- 米 COLUMBIA
- レコード番号
- ML-5600
- 曲目
- ムソルグスキー:展覧会の絵
- 演奏
- スヴァトスラフ・リヒテル (ピアノ)
(6EYEラベル、 1stラベル)
1958年2月25日のライヴ録音。ピアノ版での最高の演奏として、かねてから有名な1枚。その演奏は「ど迫力」の一言に尽きます。録音は干涸らびたCDの音とは違いピアノの音の粒立ちも明確で、タッチの音の一音、一音の違いも充分に聴き分けられる明瞭さです。この COLUMBIA 盤は、かなり優秀なカッティングとプレスと思われます。
(NM)盤はチリ音もほとんど無く優秀。
(NM-)ジャケットは綺麗ですが、裏面右上部に小さなハガレのあとがあります。
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