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音楽のグロテスク*録音デビュー盤 ウリ・セガル スイス・ロマンド管弦楽団 ストラヴィンスキー・ハ調の交響曲、火の鳥 | Classical Notes

音楽のグロテスク*録音デビュー盤 ウリ・セガル スイス・ロマンド管弦楽団 ストラヴィンスキー・ハ調の交響曲、火の鳥

通販レコードのご案内セガルは大阪センチュリー交響楽団の創設者として日本とも関わりが深い ― 演奏は表紙の絵画のようにまさに〝火の鳥〟。

GB DEC SXL6582 ユリ・シーガル ストラヴィンスキー・交響曲《ザ・スーパー・アナログ・ディスク FFSS LONDONレーベル 190グラム重量盤》GB DECCA SXL6582 ウリ・セガル スイス・ロマンド管弦楽団 ストラヴィンスキー・交響曲、火の鳥 もっぱらバレエ三部作ばかりが有名なストラヴィンスキーはその生涯でいくつかの作風を採ったが、《ハ調の交響曲》は新古典主義時代の作品のなかでも、最も古典的な書法による作品として知られる。「プルチネルラ」ほど懐古的ではなく、響きと指定は十分に近代的で、近代の音楽として初めてストラヴィンスキーを耳にする向きにも違和感なく受け入れられる響きをもっている。
 つまりベートーヴェンや、ブラームスを楽しむように安心感と近代を聴く緊張感とが程よくミックスされていて、飽きることがない。第1楽章の冒頭から印象的なモチーフで開始して、すぐに惹きつけられる。第2楽章はLarghetto concertanteと指定され、独奏楽器のソロが織り成す抒情的なフレーズが美しい。第3楽章のスケルツォは変拍子が交錯し、この曲の中ではもっともストラヴィンスキー的と感じる。終楽章はローブラスのゆっくりとした序奏のあと、弦楽器群が決然としたテーマと奏でて始まり、第1楽章のモチーフも回顧しながら盛り上がり、最後は静かなコラールで曲を閉じる。
 リゲティのオペラ《ル・グラン・マカーブル》の日本初演を指揮。ストラヴィンスキーの記念イヤーに演奏された《春の祭典》が素晴らしかったウリ・セガル指揮のこの盤の演奏は、1972年のデッカ録音ということもあって、鮮明で分離の良い録音もこうした解釈に一役買っていて、均整の取れた古典的な様式感で美しく聴かせてくれる。

伝説のホールで幾多の名録音が生み出された ― ジュネーヴのヴィクトリア・ホールは優れた音響を誇るうえに、レコーディング・スタジオとしても最適でした。指揮台の頭上に吊るしたデッカツリーといわれる3本のマイクロフォンのみで収録されたにもかかわらず、圧倒的な色彩感と空間性が再現されています。

 ウリ・セガルはイスラエル生まれ。7歳でヴァイオリンを始め、エルサレム音楽舞踊アカデミー(JAMD)で音楽教育を受ける(2016年にはJAMDの名誉フェローシップを授与された)。モーシェ・アツモンの助言を受けてロンドンに移り、ギルドホール音楽演劇学校で指揮を学んだ。
1969年にはニューヨークのディミトリ・ミトロプーロス国際指揮者コンクールで第1位を獲得し、その翌年ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団でレナード・バーンスタインとジョージ・セルのアシスタントを務めた。
その後、ロンドンでのデビューはソリストにラドゥ・ルプーを迎えてのイギリス室内管弦楽団とのコンサートであった。1972/1973シーズンにはマーラーの交響曲第4番を指揮してベルリン・フィルにデビュー。その頃、英DECCAの要請により、スイス・ロマンド管弦楽団とストラヴィンスキーの《火の鳥》組曲1919年版と《交響曲ハ長調》を録音したのが本盤で、さらに東京フィルハーモニー交響楽団、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団とのデビューが続いた。

1970年代には、デッカ・レコードを中心に協奏曲の伴奏を担当していくつか残している。特にピアニストのラドゥ・ルプーのピアノ独奏によるモーツァルトのピアノ協奏曲第12番と第21番は有名である。またこの他にウラディーミル・アシュケナージと共演してシューマンのピアノ協奏曲も録音している。

 日本では、大阪センチュリー交響楽団(現・日本センチュリー交響楽団)を設立した一人で、発足時の1989年には常任指揮者を務め、その後は名誉指揮者となっている。1990年代に入ってからは、大阪センチュリー交響楽団のための委嘱作品のライヴ録音をカメラータ・トウキョウに行っている(主に池辺晋一郎や西村朗の現代作品など)。

ジュネーブ・ヴィクトリアホール、ジョン・マドラー&ジェームス・ロックの製作陣。

通販レコード詳細・コンディション、価格

プロダクト

レコード番号
SXL6582
作曲家
イーゴリ・ストラヴィンスキー
オーケストラ
スイス・ロマンド管弦楽団
指揮者
ウリ・セガル
録音種別
STEREO
NARROW BAND ED4, STEREO (150g), Release 1973, Stamper 2W/2W。

販売レコードのカバー、レーベル写真

GB DEC SXL6582 ユリ・シーガル ストラヴィンスキー・交…
GB DEC SXL6582 ユリ・シーガル ストラヴィンスキー・交…

コンディション

ジャケット状態
M-
レコード状態
M-
製盤国
GB(イギリス)盤

一面に二面ラベル貼付け、超レア

通販レコード

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ストラヴィンスキー/組曲「火の鳥」(1919年版) ― 弱冠28歳で、ロシア・バレエ団のディアギレフから、その命運を握るオリジナル作品を託された新進作曲家のストラヴィンスキーは、祖国ロシアの民話と伝統的なオーケストレーションを結びつけた初めての大作「火の鳥」で、みごと成功を収めた。パリの口うるさい観客も、ロシア色が濃厚なゴロヴィンの装置と火の鳥を演じたカルサーヴィナの華麗な踊りを楽しんだ。
『火の鳥』 は、ロシアの2つの民話に基づく1幕2場のバレエ音楽、およびそれに基づくバレエ作品。ひとつは「イワン王子と火の鳥と灰色狼」で、ツァーリの庭に生える黄金のリンゴの木の実を食べに来る火の鳥をイワン王子が捕まえようとする冒険譚、もうひとつは「ひとりでに鳴るグースリ」で、不死身のカスチェイにさらわれた王女のもとを王子が訪れ、王女がカスチェイをだまして魂が卵の中にあることを聞き出す話である。
 この作品では民謡を2曲引用している。「王女たちのロンド」の旋律はウクライナの結婚の音楽「庭のまわりで」から採られている。終曲の旋律は「門の所で松の木が揺れる」から採られている。
 演奏時間は約48分。『春の祭典』や『ペトルーシュカ』に比べると1.5倍近い長さである。初演は1910年6月25日にパリ・オペラ座にて、ガブリエル・ピエルネの指揮により行われた。火の鳥のきらびやかな雰囲気を表す木管とハープとヴァイオリンの細かいモチーフや、魔王の登場を示す低弦と金管のうなる音に魅せられたことだろう。
 オリジナルのバレエ音楽と3種類(1911年版, 1919年版, 1945年版)の組曲があり、オーケストレーションが大幅に異なる。組曲版では一部曲名が異なる部分もある。最初の管弦楽組曲は1911年に作曲され、もとのバレエ曲との違いは少ない。
本盤で演奏される1919年版はより多くのオーケストラで演奏できるよう、原曲の巨大な4管編成を2管に縮小し、7つのシーンを抜き出して半分ほどの⾧さにまとめた組曲。
〈序奏〉はカスチェイの魔法にかかった夜の国のイメージ。
〈火の鳥の踊り〉と〈火の鳥の変奏曲〉は火の鳥が可憐できらめく踊りをみせ、現れたイワン王子がこれを追いかける。
〈王女たちの踊り(ホロヴォート)〉はカスチュイに囚われた王女たちの優雅な踊りのシーン。ロシア民謡から引用された楽想が2つ組み合わされている。これをみて、王子はツァレヴナ姫に心惹かれる。
〈カスチェイ王の魔の踊り〉は助けに来た火の鳥によって、魔王とその手下たちが踊り狂うシーン。
続く火の鳥の〈子守唄〉で踊り疲れた一党は眠ってしまう。
〈終曲〉は穏やかなホルンの独奏からはじまり、王子と姫が結ばれる。ロシアの華麗な結婚式を想起させる。
 演奏時間は約20分。第一次世界大戦を経て、シンプルな楽器編成と形式による新古典主義へと作風を転じた時期で、初演版の民族色と華麗さはやや薄らいでいるものの、今日では1919年版が最も多く演奏される。

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