このレコード「エリカ・モリーニのチャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲」は《ウエストミンスター究極の名演》シリーズとしてLP時代を通して親しまれていました。いつの間にかヴァイオリン演奏のスタイルとしては時代遅れと思われて、CD時代の今ではどれほどの愛好家がコレクション以上の楽しみ方をしているのでしょう。
『正統的なウィーン・スタイル』と冠がつけられると、堅苦しいですね。
きっとエリカ・モリーニ自身がむずがゆい思いではないかしら。わずか8歳、9歳ぐらいで大指揮者や、大ヴァイオリニストの後押しを受けて世界中に演奏旅行をして一時代を築いた女性ヴァイオリニスト。
最近の女性ヴァイオリニストよりも大変な出来事にもあったことでしょう。
演奏活動が早かったことが幸いして戦争を逃れてアメリカ移住が出来ましたけれども、家族を残してきてしまったことは心細いものがあったことでしょう。
エリカ・モリーニのヴァイオリンは、演奏のスタイルよりも音色の美しさに身を置く音楽です。『ウィーンのエレガンス』そのものだと思えます。
1956年9月 ロンドン、ウォルサムストウ・アセンブリー・ホールでのモノラル録音。
RIAA カーブに対応してプレスし直されたウェストミンスター盤は、再生に面倒がありません。オリジナル盤を聴こうという時に、わたしもこのポイントは忘れがちです。新鮮な目でアナログ盤に興味を持っている方ほど、ジャケットの裏面にある「 RIAA 」マークに気がつくものですね。
作曲/曲目 | |
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チャイコフスキー | ヴァイオリン協奏曲 |
演奏者 | |
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アルトゥール・ロジンスキー | 指揮 |
エリカ・モリーニ | (ヴァイオリン) |
ロンドン・フィル | ハーモニー管弦楽団 |
( グリーン・ラベル、ミゾ有り、2nd ラベル)モノラル。
演奏と録音1957年録音のものを RIAA カーブに切り直したもので、オリジナルよりもこちらの方が音のバランスが良く再生できます。「舞い上がるようなリリシズム」と評された彼女の良さは、やはり第2楽章に表れていてその音の美しさは、女性ならではのものと言えます。3楽章に入ってもその音は、繊細ではかなげです。
コンディション盤は2楽章で10数回のプチ音がありますが、ほかの楽章は良い状態で鑑賞できます。ジャケットは正面コーティング、裏面に若干のシミがあります。が汚いレベルではありません。
コンディション | |
レコード | EX++ |
ジャケット (BOX) | EX++ |
価格 | |
通常価格 | 8,000 円 |
今回価格 | 8,000 円 |
お問い合わせは
稀少なオリジナル盤を紹介しているアマデウスクラシックス( http://amadeusclassics.otemo-yan.net/ )