あずき色ラベルの英 PHILIPS 盤★ジョージ・セル指揮コンセルトヘボウ管弦楽団、ベートーヴェン：交響曲 No.５，モーツァルト：交響曲 No.34

純音楽的な『ジャジャジャジャーン』。
ベートーヴェンが聴かせたかった《運命交響曲》から大きな逸脱の無い音楽をセルは表現しています。そう、説明した方が分かり易いでしょうか。
『運命が、このように戸を叩いた』とベートーヴェンが曲について訪ねられた時に語っているのでドラマティックな演奏も、それはそれで楽しいものです。この《運命》と《田園》は一対として作曲されて、初演も《田園》を先に披露されています。
ふくよかな演奏をベートーヴェンが聴かせたとしても《田園》の静かな終わりの余韻のあとに、余分なものを削ぎ落としたようなジャジャジャジャーンが響けば、きっと背筋が伸びたことでしょう。 http://amzn.to/m7cass

トスカニーニの録音を CD 化される時にリバーヴを付加して聴きやすくしたリマスター盤がありました。
セルの録音を日本盤で聞いた時に冷たい響きだと感じるのは、欧米のリヴィングで再生されることを前提に音作りされているレコードを日本の畳の部屋で聴かれることも配慮されていることに起因しているのかも知れません。米 COLUMBIA 盤を１度聴いたことがあるオーディオファイルは気がつくことなのですが、ジャズやロックのように各楽器に肉薄したクリアな音作りがされています。
米 COLUMBIA 盤の再生は、スピーカーの間近で聴くよりも距離を置いた方がクラシックらしさを感じるものです。

ジョージ・セルの音楽が“ふっくらとしている”ことを、プレゼンスを一貫して付加して独特のサウンドとして誇っている PHILIPS 盤で聴く事で分かり易いと思います。

ベートーヴェン:交響曲第5番<運命>/シベリウス:交響曲第2番

Beethoven Symphony No.5, Mozart Symphony No.34 - George Szell / Concertgebouw-Orchestra, Amsterdam

☆通販レコード☆

曲目：: ベートーヴェン：交響曲 No.5 《運命》; モーツァルト：交響曲 No.34
演奏：: アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団（管弦楽）; ジョージ・セル（指揮）

純音楽的な名演。フルトヴェングラーが重苦しいという方には格好の演奏でしょう。キリッと引き締まって格調の高い演奏です。セルの音楽は冷たいという批判がありますが、それは国内盤を聴いての印象でしょう。本来のセルの音色は暖かく、ふっくらとしています。それは米 COLUMBIA 盤や、この盤を聴くと良く分かります。

Ⓡ NM: 盤は問題無くＮＭコンディション。
Ⓙ NM: ジャケットも大変良い状態ですが、裏面上部に若干のけば立ちがあります。Ⓟ1967