いいね!

協奏曲の魅力(2) 古楽の楽しみ NHK-FM 2015年2月3日放送

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

初期バロック・・・と聞けば、本格ピリオド楽器派ももちろんじっとしてはおれない。
新世代を担うコルネット(ツィンク)のスーパープレイヤー、ジャン・チュベリーの周囲に集まった腕利きたちが、圧倒的テクニックと感性で織りなす「対比の時代」の決定的名演。

「新様式によるコンチェルト風ソナタ 第1巻から ソナタ 第2番」 カステルロ作曲 (4分38秒)
「新様式によるコンチェルト風ソナタ 第2巻から ソナタ 第11番」 カステルロ作曲 (4分40秒)

(合奏)ラ・フェニーチェ <RICERCAR RIC 261>


ルネサンス以来の形を残していた『調和の霊感』に対して、近代的なコンチェルトの形を提示した『ラ・ストラヴァガンツァ』。
作曲当時は奇妙、狂態… そのやり過ぎ感が刺激的だった。今からすると当たり前のことなのだけれど、バロック的な形とも言える明確な主役をひとり置いて合奏がそれを盛り立てるスタイルは、音楽の焦点をソリストに絞ることでソリストの名人芸は際立ち、奇妙、狂態が思う存分に繰り広げられて聴く者を圧倒する。
コンチェルトがコンチェルトらしい近代的なコンチェルトの醍醐味がここに生まれる。

「“ラ・ストラヴァガンツァ”作品4から バイオリン協奏曲 第3番 ト長調」 ヴィヴァルディ作曲 (7分55秒)

(バイオリン)レイチェル・ポッジャー, (合奏)アルテ・デイ・スオナトーリ <CHANNEL CLASSICS CCS 19598>


イタリアのオリジナル楽器アンサンブル。やや過激…というか、遊び心に富んだ独創的なスタイル。
ロックのようなビート感をもち、常に生き生きと呼吸し音楽をする喜びがいっぱいに詰まっている演奏はヴェネツィアでは当時、本当に日常的な演奏だったのだろうか。

「協奏曲 ト短調 RV.107」 ヴィヴァルディ作曲 (7分45秒)

(合奏)イル・ジャルディーノ・アルモニコ <WARNER CLASSICS 2564 63264-2>


マルチェルロの主題による協奏曲。
オールトメルセンはオルガンの歴史と構造の深い知識に裏打ちされた気品ある演奏が常に高く評価され、ヨーロッパ各地の歴史的オルガンを使ってバッハの全オルガン作品の録音を進めている。

「協奏曲 ニ短調 BWV974」 バッハ作曲 (10分45秒)

(オルガン)ジャック・ファン・オールトメルセン <ARCADE CLASSICS 85562>


チェンバロ&リコーダー奏者のピーター・ヤン・ベルダーが創設した、有名古楽器団体の奏者が参加した室内楽団である。
フルートはウィルベルト・ハーツェルツェト、チェロにはヤープ・テル・リンデンとリヒテ・ファン・デル・メールなどがいる。
ゲーベルのムジカ・アンティカ・ケルンとは対照的な鋭角的ではなく軽やかで寛いだ雰囲気の演奏です。コレッリの旋律は綺麗でイタリアらしい華やぎがあります。
でもヴィヴァルディほど開けっぴろげでは無く、少し沈んだ色合いと、敬虔な宗教色が窺われるのが魅力。

「合奏協奏曲 変ロ長調 作品6 第5」 コレルリ作曲 (10分32秒)

(合奏)ムジカ・アンフィオン <BRILLIANT CLASSICS 94112/9>

Related Posts from this Site

  • 古楽の楽しみ -18世紀中頃に活躍したイタリアの作曲家-(3)オペラの改革を偽名でトライ http://amzn.to/oee22E古楽の楽しみ -18世紀中頃に活躍したイタリアの作曲家-(3)オペラの改革を偽名でトライ http://amzn.to/oee22E 昭和の世には音楽学校の生徒は、流行歌を歌うことは禁止されていて吹き込みをするなんて以ての外。藤山一郎さんは小さい弟、妹たちのために流行歌手に成る事を選択。ミス・コロンビアと名乗った松原操なども、レコード会社との専属で作詞、作曲家たちが違うレコード会社の歌手に惚れてあえて歌って貰いたいと別名で提 […]
  • 協奏曲の魅力(4)協奏曲の魅力(4) 鎌倉幕府の開闢は1192年と答えて、◯をもらうか、△をもらって注釈されるか。教科書が改められるのはやがてでしょうから、これから日本史を学ぶ子どもたちは1185年の開闢だと覚えていくことになる。 音楽の授業では、古楽器演奏やバロック音楽時代の研究が活発で音楽学校ではもはやシビヤなところだろう。 […]
  • 協奏曲の魅力(3)協奏曲の魅力(3) 《ブランデンブルク協奏曲》第4番は、ヴァイオリンと二本のリコーダーによる独奏が聴ける楽曲ですが、ヴァイオリン独奏が目立った感があります。バッハはこの作品を『チェンバロ協奏曲 第6番 […]
  • 名演奏家ライブラリー チェロの巨匠 ミーシャ・マイスキー名演奏家ライブラリー チェロの巨匠 ミーシャ・マイスキー 番組で紹介するのは1930年代の録音初期から最近の録音まで。膨大な録音遺産に残された、今は亡き伝説の演奏家たちの名演奏や、現代を代表する名演奏家たちの若き日の録音などを、音楽評論家の諸石幸生さんが厳選、その回ごとに一人のアーティストに焦点をあてて放送しています。約2時間の番組枠で良くまとまっている […]
  • 古楽の楽しみ – コレギウム・ムジクムの創設 現代西欧音楽のスタート地点古楽の楽しみ – コレギウム・ムジクムの創設 現代西欧音楽のスタート地点 バッハが市政にまで口を挟むような人でなく、バッハを監督していた上司が酒飲みでぐうたらでなかったらバロック音楽は遠くむかしに忘れ去られていたでしょう。 バッハが素晴らしい存在で、音楽も一点の濁りもなかったから今、音楽の手本となっていて影響を受けた作曲家の研究に及ぶことになったわけです。 西洋 […]
  • 古楽の愉しみ ホルンの魅力古楽の愉しみ ホルンの魅力 中世、狩りをするときに馬上で角笛を吹いて、後方との連絡をした。この角笛がホルンの起こりです。管楽器の中でベルと呼ばれるラッパが後方を向いている唯一の存在です。このベルに握りこぶしを入れて出す強弱と、唇で出す音程は一様でないふくよかさが演奏者の個性でホルンという楽器に魅了される大きなポイントです。 […]
  • Tonight, the piano will be staring on medici.tv!Tonight, the piano will be staring on medici.tv! Tonight, the piano will be staring on medici.tv! A broadcast at the Annecy Classic Festival, with tomorrow's rising stars of the piano!
  • クリスマスに聴く古楽の嗜み(2)クリスマスに聴く古楽の嗜み(2) 今年も熊本白川教会のクリスマス・オルガン・コンサートが行われる日になりました。一年が無事すぎていくのを感じています。 […]