サスペンス・ドラマの中のモーツァルト「魔笛」序曲

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森村誠一の棟居刑事 愛犬が暴く不倫四重奏!のちょうど中程、殺人事件の鍵を握る大物が男色家だったと主人公が気がつく場面。犯行の行われたホテルのパーティー会場で流れていた音楽が、モーツァルトの歌劇「魔笛」序曲。タイトルの「不倫四重奏」とあるように事件と人間関係が重奏になっているドラマに、オペラ「魔笛」の序曲はふさわしくって意図しての選曲であったのか不思議な思いがしています。

東山紀之さんが棟居刑事を演じていました。女子中学生の援助交際も絡んでいて、人ごとでもないので同じ歳になる娘を亡くしている主人公が事件の中心にある少女の心を如何に解くのかと、成り行きに興味津々で引き込まれていました。棟居刑事が登場するサスペンスドラマは、10日ほど前にBSでも再放送されていましたけれども年配のベテラン俳優さんでしたね。こうした印象の薄いキャスティングは忘れがちで、良い内容のドラマと推理の構築なのにもったいないと感想を持ちました。

  
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KAB熊本朝日放送で、2010年11月12日金曜日、午後2時から「2時のセレクション 森村誠一の棟居刑事 愛犬が暴く不倫四重奏!」放送。事件の真相を暴かれたくなくて(マンションの管理人が清掃する30分間は、管理人室が無人になる。その間に殺人を行い自転車で犯行現場から立ち去る途中でぶつかって顔を観られたと思った)少女の首を絞めている時に、棟居刑事が「その娘は、お前の本当の娘だ」と殺人を思いとどまらせる。犯人は自分の娘を殺さなくて良かったという思いと、成り行きで殺してしまった娘(少女のクラスメート)への懺悔の思いを吐露。少女の母親は、「あの娘は強い娘ですから」と笑顔を見せているけれども、どうだろう。

大人の気持ちは巧みな、森村誠一さんの詰めの甘いところは少女の心の扱い方。少女に自分の娘の面影を見た棟居刑事も、少女の心は分かっていない。大人の解決策で暴かれた父と娘の顔合わせは、森の中で殺害されようとしていた途中とは、あまりにも非日常の光景でした。

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