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featured | Classical Notes https://blog.amadeusclassics.com 世界の名曲とレコードを最高峰の音で観賞 Sun, 17 Mar 2019 00:55:19 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.9.5 https://i0.wp.com/blog.amadeusclassics.com/analogsound/wp-content/uploads/2015/08/cropped-deccalegends.jpg?fit=32%2C32&ssl=1 featured | Classical Notes https://blog.amadeusclassics.com 32 32 97025125 バロック音楽の名曲として一大ヒットだった、アルビノーニのアダージョは、誰の作曲か? ― 贋作とされようと研究成果が創造を超えた美しき音楽。 https://blog.amadeusclassics.com/entry-6029 Sun, 26 Jun 2016 01:06:32 +0000 http://blog.amadeusclassics.com/?p=6029 アルビノーニの楽譜は完全でなく、数葉の断片を元にジャゾットが補作したようにLPレコードの解説には当然のごとく説明されている。バロック音楽の代表曲として《パッヘルベルのカノン》と共に、レコードは大ヒットしていく一方で真相も解き明かされていく。エラートレーベルの協奏曲やソナタと組み合わせたレコードが学級肌の興味を煽った。

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《アルビノーニのアダージョ》は、今では《モーツァルトの子守唄》と同じ。

千住真理子さんも、小憎らしい出題をしたものだ。思わずペンを手にする欲望をくすぐってくれた。

その答えは後述するとして、蓄音機で音楽を聞いていた時代。4分から5分がレコード片面の再生時間でした。この4分から5分の時間を規範にしたアメリカでは片面一曲のドーナツ盤、12インチ盤を定め、ターンテーブルの互換をヨーロッパでは規範として33回転のLPレコード、12インチ盤の両規格が出来上がります。

何れかに統一することでなく、アダプター、回転数を切り替える機構を加えることで欧米の音楽を聞けるようにしました。この時、LPレコード=ロング・プレイが生まれ、規範とした蓄音器用レコードを、スタンダード・プレイ=SPレコードと一般的に呼んでいます。それ以前にもSPという表記は出てくるのですが、材質のシェラック盤に由来し、ゴムや物資の無い戦時中はダンボールが使われたりしました。

78回転盤とヨーロッパでは今でも呼びますが、80回転、82回転など回転数の規格もまちまちでした。

LPレコードの材質は塩化ビニール。現代でのヴァイナルという呼び方は、SPレコードをシェラック盤と呼んでいた時代に立ち返った感じがします。

ふかわさんはDJなので、米国プレスの45回転に対して英国の12インチが33回転なので、ご存知の範疇でしょう。CDやデータを使う現代では起こらないことかもしれませんが、わたしが熊本でディスコのノンストップ・ミックスを初めた頃には、33回転という印がなく、45回転で間違えて、面白いミックスになった思い出もあります。

さて、1954年頃からレコードの再生方式が RIAA によって統一されることになります。

SPレコードにも大ヴァイオリニストがヴィヴァルディの協奏曲を演奏していますが、レコード裏表に合うように別々の曲の任意の楽章を組み合わせたり、ヴィヴァルディの曲をバッハと書いてあるレコードも有りました。映画『審判』で《アルビノーニのアダージョ》として紹介された音楽は、大ヒットしました。

《アルビノーニのアダージョ》には、アルビノーニの作曲箇所はどこにもなかった。

ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集《和声と創意への試み》の12曲から、4曲を選び《四季》として、イ・ムジチがLPレコードで売りだしたのがバロックブームの火付けとなった。イタリアのアンサンブルは世界的に人気となり、オランダ・フィリップスは大きな売上を上げた。時同じく、フランスの個人経営のレーベルが世界規模で注目される。曲は《アルビノーニのアダージョ》だ。

ジャゾットは、トマゾ・アルビノーニの系統立った作品目録を作成したことでとりわけ名高い。また、アルビノーニのほかに、アントニオ・ヴィヴァルディなどの評伝を執筆したイタリアの音楽学者で、ザクセン国立図書館から受け取ったアルビノーニの自筆譜の断片を編曲したと称して、《ト短調のアダージョ》を出版した。この作品が《アルビノーニのアダージョ》として親しまれるようになると、ジャゾットの名もアダージョの編曲者としてとりわけ有名になった。

アルビノーニの楽譜は完全でなく、数葉の断片を元にジャゾットが補作したようにLPレコードの解説には当然のごとく説明されている。バロック音楽の代表曲として《パッヘルベルのカノン》と共に、レコードは大ヒットしていく一方で真相も解き明かされていく。

出版社の録音部門だったエラートは、この《ト短調のアダージョ》を『編曲者、ジャゾット』とし、アルビノーニの真作、オーボエ協奏曲やシンフォニア、ソナタの演奏と組み合わせてレコードを発売。学級肌の興味を煽った。いかにもフランス人気質を感じさせるウィットだ。

弦楽合奏とオルガンのための楽曲で、1958年に初めて出版された、この作品は、トマゾ・アルビノーニの『ソナタ ト短調』の断片に基づく編曲と推測され、その断片は第二次世界大戦中の連合軍によるドレスデン空襲の後で、旧ザクセン国立図書館の廃墟から発見されたと伝えられてきた。しかし、1990年一通の手紙で決着がつく。この作品には原作となるアルビノーニの素材はまったく含まれていなかった。それでもジャゾットは、自分は編曲したのであって、作曲したのではないと言い張ったが、現在では完全なジャゾットの創作であることが判明している。自筆譜の断片が公表されたため仕方なく、ジャゾットはバス声部のみが該当の部分だと述べており、しかもこの曲の版権はジャゾットが持っていたのである。

雄渾多感な旋律と陰翳に富んだ和声法ゆえの親しみやすい印象から広まり、クラシック音楽の入門としてだけでなく、ポピュラー音楽に転用されたり、BGM や映像作品の伴奏音楽として利用されたりした。リチャード・クレイダーマンの一大ブームに似ている。

大衆文化に入り込む素養は多く、映画音楽として注目されて、数多くの演奏家がレコードで『バロック音楽の名曲』として売りだした《アルビノーニのアダージョ》は、バロック音楽の作曲様式に倣った現代音楽ということになるのだろうか。

以前にもこのような記事を書きました。

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熊本地震を体験して、音楽の受け止め方が変容した。ベートーヴェンの田園には自然を畏敬して、受け入れ人生の謳歌に転ずることに気づいた喜びが有る。 https://blog.amadeusclassics.com/entry-6010 Thu, 09 Jun 2016 08:17:50 +0000 http://blog.amadeusclassics.com/?p=6010 熊本地震は断層がずれた大震災。じっくり音楽を聞く機会のないまま避難所で2か月を迎えようとしています。これが今後、名曲の捉え方を変容しそうです。演奏の解釈は指揮者に任せて、千の聞き方で良い。ベートーヴェンは川のせせらぎ、鳥のさえずりが聞こえなくなっても、雷雨に抗うこと無く共生している農夫の姿に希望の光を気付かされた、と。

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熊本地震は断層がずれた大震災。道路や自宅の床下が地割れ、マンホールは周りに亀裂が出来て膨らみ。橋は道路との境界に段差ができて通行困難になり。
そんな割れた地面から多くの花が咲いているのを見つけて、色鮮やかさに癒やされて、自然の回復しようとする力強さを感じていたら。
そんな美しさだけでなく、現在も玄関から思うように出入り出来ないので避難所生活ですが、夜、避難所のトイレにぞろぞろゲジゲジのような日頃見かけない虫が出てくるようになったと感じていたら、朝になって明るくなったら、寝ている脇に巨大なムカデが居て大騒動しました。
地中深くから出てきたのでしょう。トカゲや蛇も大きな個体を見かけるようになりました。これもまた自然の為すことですね。

ベートーヴェン作曲、田園交響曲

水の流れや、小鳥たちの鳴き声、嵐が来て雨が振り、農地が潤い農民たちが嬉しそうにダンスを踊る。今回のきらクラDONは、田園交響曲。ベートーヴェン作曲、交響曲第6番ヘ長調の第1楽章冒頭ですね。

この曲は『運命』と双子で、序奏がなく、いきなり印象的な主題で開始される。ベルリオーズやリストを先駆けた、標題音楽の扉を開いた曲ですが、田園の生活を、そのまま描写したのではなくて、その田園で出会った自然や人々との交流で変化する主人公の心境を描写しています。以前に話しのあった、ケテルビーの「ペルシャの市場にて」の作曲動機とは違うところです。

宮沢賢治の名作、セロ弾きのゴーシュでゴーシュが映画館で、オーケストラと演奏するというのが有る。昔は映画館には、クラシックを演奏できるオーケストラが居ました。サティの音楽はそういう場所で演奏されたんでしたね。

演奏の解釈は指揮者に任せて、千の聞き方で名曲を享受しよう。

電化の発展で、映画館にオーケストラが必要なくなって。家庭にテレビが当たり前になって。自然との関わり方も変わってしまった、と思い驕っていたのは人間だけだったのかもしれないです。
避難所にテレビはなく、ラジオも地震が起こった時にニュースを確認するぐらい。情報は朝、夕届く新聞や、掲示板の張り紙を見逃さないように心がけることが大事で。浴びるように聞いていた音楽を絶たれて、やがて、ふた月が避難所で過ぎました。午後10時の消灯前だけ、静かなプライヴェートな時間になるので目を閉じて、頭の中で名曲を忘れないように思い起こすようにしています。

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モーツァルトの交響曲は何曲でしょうか? ー ケッヘルは最後の交響曲『ジュピター』を第41番としましたが、最小で37曲、多いのだと71曲の全集が有る。 https://blog.amadeusclassics.com/entry-5961 Tue, 03 May 2016 06:01:17 +0000 http://blog.amadeusclassics.com/?p=5961 CDの交響曲全曲集を手にして、どこから聞こうかなと曲目一覧に目を通した時に、まず不思議に思うことがあるだろう。後期6大交響曲となると36番からではなく、交響曲第35番《ハフナー》からとなっている。35、36《リンツ》、38、39、40、41《ジュピター》だ。37番はどこへ行った? どこにも37番がない。なぜだろうか。

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モーツァルトの交響曲は、一般的にモーツァルトの作曲能力の集大成と解説される。確かに最後の3大交響曲は素晴らしい。第41番の堂々とした貫禄はローマ神話の神々の王『ジュピター』にふさわしい。

そこでなぜ、この第41番に『ジュピター』と愛称がついたか興味をもつと面白い説明に出くわす。『ジュピター音型』というのが曲に使われているらしい。ところが、モーツァルトの交響曲第1番には同じジュピター音型が、すでに登場していることも興味を持ってくると解説されているものに出くわすことになる。

ジュピター音型とは、「ド・レ・ファ・ミ」の音階で、現存する最初の交響曲である《第1番》に、最後の交響曲である『ジュピター』に現れる音型が既に用いられていることに、ある、宿命的な連鎖を感じてします。

モーツァルトの交響曲全曲録音のCDボックスの比較

モダン・オーケストラで聴くか、ピリオド・オーケストラで聴くか。演奏スタイルの好き嫌いの是非は問わず、図書館で借りて聴き比べて欲しいのが次のふたつのセット。とても良い経験になります。

モーツァルト:交響曲全集 モーツァルト:交響曲全集

モーツァルトの交響曲全集の定番か。カール・ベームがベルリン・フィルを使って録音しており、カラヤンのオーケストラをベームが指揮したことで、音楽的には個性のない仕上がりで最適。第1番から41番を演奏。しかし、37番は演奏していなくて、全46曲を録音している。計算式にすると、(1…41)-37=46曲。

モーツァルト:交響曲全集 モーツァルト:交響曲全集

こちらがモーツァルトの交響曲全集では最大規模。ホグウッドは37番も録音していて、総曲数は71を数える。モーツァルトの時代の楽器を使って、オーケストラのチューニングも当時は現代よりもピッチが低かったということで取り組まれ全世界的に注目された。ニックネームの有る有名な交響曲は1枚ものでリリースされ、アナログレコード時代に話題に成った。

第40番はクラリネットの有る楽譜と、クラリネットの無い楽譜の2種類が残っている。作曲の依頼主のオーケストラにクラリネット奏者がいなかったから、それに合わせて一旦渡した楽譜だったが、後にであった名クラリネット奏者に触発されてクラリネットを追加した楽譜を書いたのかどうかは不明。でも、クラリネットの有る無しで楽曲全体の印象が異なる。大抵の演奏においては指揮者の判断で両方をブレンドしたような演奏がされている。ホグウッド版は、折半した演奏ではなく各々で全曲を録音しているので幾つかの曲は同じ交響曲の異稿版も含んでいます。その為、ベームの全集はCD10枚組で、ホグウッドの全集はCD18枚組だ。

モーツァルトの交響曲の数え方

ここから本題。モーツァルトの交響曲の数え方には説明がいる。ケッヘルが最初に41曲と連番を振ったことも障害となっていて、不便な混乱をも強いる。

CDの交響曲全曲集を手にした人は、どこから聞こうかなと曲目一覧に目を通した時に、まず不思議に思うことがあるだろう。後期3大交響曲は、39番、40番、41番で問題ないが、後期6大交響曲となると36番からではなく、交響曲第35番《ハフナー》からとなっている。35、36《リンツ》、38、39、40、41《ジュピター》だ。

37番はどこへ行った?… CDについた曲目表を目でおって、指で指し示しながら、探すだろうが、まず、どこにも37番がない。なぜだろうか。

モーツァルトの最初の交響曲は1,764年に、最後のものは1,788年に書かれた。モーツァルトの交響曲について書いた多くの解説には作曲家としての成長で、その作品も大きく変貌したと《ジュピター》を優れていると評価している。でも、これは確かに人間としての成長はあるが、モーツァルトにこと関しては人間の成長と作品の発展を混同する間違いを犯したらいけない。

モーツァルトの交響曲のスタイルの変化は演奏するオーケストラや場所の条件や、対象とする聴き手と密接に関連している。

交響曲第37番は序奏だけがモーツァルトの作曲

昔から番号のついた41の交響曲のうち2番、3番、11番、37番はモーツァルトの作曲としてはカウントしない。― しかしながら、前述の37番は、正確には短い序奏だけはモーツァルトの筆である。

そこで、41から4つを引いた、37曲に近年発見された K. 19a と K. 45a が、それぞれ番号無しだが追加されて39となる。しかしながら、ハフナー・セレナーデから交響曲第35番《ハフナー》が生み出されたことは知られることで、同様の曲はハフナーだけでなく、13曲が存在し、これらも交響曲にカウントできる。そうでないと、交響曲第35番《ハフナー》は交響曲ではないということに成ってこんがらがる。

ということで、モーツァルトが以前の作品から創りだした13の交響曲を加え、モーツァルトの交響曲の総数は52となる。

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モーツァルトをより深く楽しむための ー エッセイを読むような最新の解説 ー 全作品事典はユニークな存在。 https://blog.amadeusclassics.com/entry-5933 Sun, 01 May 2016 07:32:41 +0000 http://blog.amadeusclassics.com/?p=5933 本書はニール・ザスローがモーツァルトの全作品についての歴史的エッセイを選び集成したモーツァルト愛好者が最も興味をもつ情報を最新のかたちで読むことが出来る利用しやすい参考書です。ユニークなのは日本独特仕様。本書を地図がわりにモーツァルト音楽の楽しさと未知の財宝のトレジャーに役立ててくれればと、願いと共に本書を推薦します。

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モーツァルトの最後の作品、レクイエムは K.626 だから、それ以前に625曲の作品を作曲しているだろうことは誰もが把握するのは容易いことでしょう。

モーツァルトの楽曲は演奏会に良くプログラムされますが、普通の ― モーツァルトの全作品演奏などのプロジェクトではない ― 演奏会とオペラのレパートリーに登場するモーツァルトの作品は100曲を下回る。ただ、その100曲ほどの曲を聴くだけで、毎日楽しい音楽生活にしてくれる。

ニール・ザスロー著、モーツァルト全作品事典

この本の邦タイトルは『事典』ですが、序文で著者は「このエッセイ…」と書き出している。そして、「私がモーツァルトの音楽について研究し、教え、執筆し、モーツァルトの音楽を演奏した時に経験してきた楽しさと発見の感覚を、いくらかでも広範な聴衆と分かち合うことだった。」と続ける。

「モーツァルトの生涯の最後の10年には、めったに聴かれない曲が何十もある。また1770年代の数百曲も正当な評価を待っている。」。だから、狭い範囲にとどまらずに敢えて『めったに聴かれない曲』に財宝を見つけるとレジャーに役立てて欲しいと願っている。

完全翻訳じゃなくて日本人研究者たちが補足加筆してる変わったスタイル

完全翻訳じゃない、とすると語弊がありますが、日本のモーツァルト研究は海老沢敏先生が出版した研究が偉大で日本のモーツァルト愛好家には親しまれています。そこで、ニール・ザスロー氏の書物の全訳に補足したり、日本における慣例に表現を変更されている。著作権上の問題から、原書に有る30点を超える図版の掲載は断念され、図版の説明になっている文章は省略されている。

この本の一般的なものと違うところは、『教会音楽』が最初の章となり、『協奏曲』、『交響曲』、『舞曲』、『室内楽曲』― これも、ピアノ伴奏家別の楽器かで章を分けている ― 。最後に『ピアノ独奏曲』となっている。ユニークですが、馴染みの少ない曲を先に読むことが出来るのが特徴で、著者の狙いだろう。

モーツァルトの音楽の重要さの中では、『交響曲』に割かれているページの規模は小さい。モーツァルトの『交響曲』の数は、研究者によって数字が違い。ケッヘルが最初に最後の交響曲『ジュピター』を第41番としたことが定着しすぎている。カール・ベームの交響曲全集は50曲以上録音しているし、60曲から70曲有るとするクリストファー・ホグウッドの交響曲全集のレコードも有る。

ニール・ザスローは『シンフォニー』と表記している。モーツァルトの初期のオペラの序曲は、3楽章形式で作曲された『シンフォニー』あるいは『シンフォニア』です。クリストファー・ホグウッドは、それも『交響曲』として全集に録音しているのです。この本を一般向けのガイドとするために、日本版では『交響曲』に変えてあります。

モーツァルトの手紙が引用されている箇所では、海老沢敏・高橋英郎訳の「モーツァルト書簡全集」全6巻の訳文を使用。楽曲の邦題は小学館の『モーツァルト全集』(これはオランダ・フィリップスのCD全集日本版に付けられたCD-ROMと同じ内容)や海老沢敏監修の『モーツァルト・アーカイヴ』に従っている。また音楽用語は、音楽之友社の『音楽中事典』に準じて変更されています。

モーツァルト書簡全集〈6〉ウィーン時代後期 モーツァルト書簡全集〈6〉ウィーン時代後期

クラヴィーアとピアノの違い

鍵盤楽器を主役にした協奏曲をドイツでは、総じて「クラヴィアとオーケストラの協奏曲」と表記しますが、日本では「ピアノ協奏曲」と表記するのが通例。クラヴィアにはハープシコードやオルガンも含まれるのですが、「ピアノ」として問題の無い箇所は原書の『クラヴィア』と書かれた箇所を『ピアノ』に。一概にピアノに限らない『クラヴィア』や、ピアノ以外の楽器に言及していれば『鍵盤楽器』の表記が使い分けられています。

その他、『ピアノ独奏曲』の章のニール・ザスロー氏の記述には、間違いも多い。全体的に通説で書かれているので日本でのモーツァルト研究では“古い説”とされている箇所がいくつかあります。

エッセイのように読みやすい全作品事典として、ニール・ザスロー氏の筆致は崩さないままに日本のモーツァルト研究者が多く参加して補筆したり、修正をしていて内容は『事典』として充実しています。

「1779年秋、」と「1779年、秋」は、意味は同じでしょうか?

いや、句点の位置で意味することの範囲が違います。モーツァルトに限ったことではないけれども、作品の成立した時期が直筆楽譜に年月日の日付が入っていたりして明らかにできる時と、作曲家の手紙や日記で検討をつけている場合がありますね。

この本では、その点を明確に説明してありました。『1779年秋、』は1779年の秋であることが確かな時。『1779年、秋』は1779年であることは確かだが、本当に秋かははっきりしない時と。使い分けられています。この書き分けが他でもどれほど気遣いされているのか、今後、わたしが文章を書く時の心掛けにします。

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創る物と奏でるもの。絆のために根気よく。6年間かけてヴァイオリニストの助言に忠実に。 ー メンデルスゾーンの姓は、メンデルスゾーン=バルトルディ https://blog.amadeusclassics.com/entry-5911 Wed, 27 Apr 2016 06:39:55 +0000 http://blog.amadeusclassics.com/?p=5911 たった一小節の弦楽器の分散和音ののち、直ちに独奏ヴァイオリンが悲しげな笑みをたたえた優雅な主題を歌い出す。ヴァイオリン協奏曲は6年の歳月をかけて慎重に作曲が進められました。
熊本地震。今感じていることは、被害の大小の分布は、その地名に左右されたな、ということです。生活している地名の由来を今あらためて関心をもつべきです。

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熊本地震。避難所と自宅の行ったり来たりで少しずつ片付ける合間に、番組を楽しみました。避難所生活で何もしなかったけど、誕生日で歳を重ねました。

たった一小節の弦楽器の分散和音ののちに、直ちに独奏ヴァイオリンが悲しげな笑みをたたえた優雅な主題を歌い出す。4月24日放送のきらクラDONは、メンデルスゾーン作曲《ヴァイオリン協奏曲 ホ短調》第1楽章の冒頭ですね。

あまりにも短い出だしで独奏ヴァイオリニストは緊張を強いられるとされる。名ヴァイオリニスト、アドルフ・ブッシュがコンサートで弾くつもりでいたのはベートーヴェンの《ヴァイオリン協奏曲》でしたが、ステージに立ってオーケストラが引き出した前奏はなんとメンデルスゾーンの《ヴァイオリン協奏曲》だった。アドルフ・ブッシュは慌ててヴァイオリンを構えて弾きだしたが、大汗をかいたという。名ヴァイオリニストだったからに限らずに、短いのに印象深い冒頭ですね。

ユダヤ迫害のナチ政権下でも作曲家の名を伏せて好まれた力

このヴァイオリン協奏曲はメンデルスゾーンが指揮者として引率していたライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のコンサート・マスターを務め、メンデルスゾーンの右腕と成って活躍していたフェルディナント・ダヴィットに約束していたのですが、完成まで6年経過した。辛抱強く待ってくれたのは余程信頼が厚かったのですね。

どうしてそんなに完成まで年数があったのか。この間、セシル・シャルロット・ソフィ・ジャン=ルノーと幸せな新婚生活を過ごし、ダヴィットの助言を忠実に聞き入れながら慎重に作曲を進めたのでした。だからでしょう。どの一小節にも魂が宿っているようです。第二次世界大戦中、アドルフ・ヒットラーはユダヤ系作曲家、メンデルスゾーン、マイアベーア、マーラーの演奏を禁じますが、このヴァイオリン協奏曲は作曲家名を伏せて演奏、録音されているのも武力によって世界制覇を志したヒットラーといえども、聴きたいと思う名曲の力があったことは暗い時代に数少ない明るい話題に感じます。

二つ名。人の姓は家系、地名からは土地の歴史が見えてくる

メンデルスゾーンMendelssohnという姓はメンデルの息子という意味。モーゼスとアブラハムの家系に別れるそうですが、アブラハム家系のメンデルスゾーンはバルトルディBartholdyと続くことで区別されていますが、ヤーコプ・ルートヴィヒ・フェーリクス・メンデルスゾーン・バルトルディは音楽家に成った中では最大の存在でしょう。

熊本地震。今感じていることは、その地名に左右されたな、ということです。避難所で高齢者というより代々住んでいる方の言葉で「あそこん土地は昔は葦のいっぴゃあ生い茂っとるところだったけん」というのを、いくつも聞きました。

私の家のまわりでも、畑や田圃だったところを整地して住宅街が昨年はたくさん建ち並びました。宅地に改められた土地を買って建売住宅を購入した場合、気が付かないことかもしれない。おしゃれな名前、日本各地に良くあるような名前に変わっていたりします。どうか、地区の自治会には必ず参加して古老の話を聞く機会を作りましょう。戦前の話、明治以前の話と深く自分のクラス土地の歴史、地名の由来を知る勉強にもなります。

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君と歩いた青春。作曲家存命中から愛好されていたメロディー ー 著作権を主張しなかった作曲家は友達に恵まれて大作曲家として今でも愛されている。 https://blog.amadeusclassics.com/entry-5860 Thu, 31 Mar 2016 15:41:44 +0000 http://blog.amadeusclassics.com/?p=5860 友達100人作ること。希望を胸にはじめてのクラシックに良いのがNHKラジオ放送「音楽の泉」の主題曲としてもおなじみ。『楽興の時 第3番』は、シューベルトの存命中から愛好され「エール・リュス」として有名でしたが現代では日常沙汰の著作権には無頓着。死後数多くの作品が残ったのは友人たちが熱心に楽譜を出版してくれた賜物でした。

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先週のラロはまりさんが瞬時に反応しましたが、第169回 きらクラDONの答えは、ふかわさんも馴染みのあるシューベルトのピアノ曲、《楽興の時Moments Musicaux 第3番ヘ短調》の冒頭でしたね。以前、『メンバー紹介』で第6番あたりが登場してなかったかしら。リストの「コンソレーション」も、ようやく紹介されたところだし改めて、あぁ、この曲まだ登場してなかったのかと認識するばかり。終生聴き終えないだろうことはわかりますが、名旋律だけでも無尽蔵ですね。何年間番組が続くと一巡するのでしょうね。

クラシック音楽大楽(学)の門は広く出口は見えない。新入学生は友達100人出来るかな、と期待を胸にやって来る。NHKラジオ放送「音楽の泉」の主題曲としてもおなじみ。この『第3番』は、シューベルトの存命中から愛好され「エール・リュス」(ロシア風歌曲)として有名でしたが現代では日常沙汰の著作権には無頓着。死後数多くの作品が残ったのは、友人たちが熱心に楽譜を出版してくれた賜物でした。

生涯就活にれたシューベルト。死の床の枕元ではサリエリが書いた対位法のドリルを勉強中だったとか。そういう暮らしを支えてくれたのは友人たちで、友人たちが居てこそシューベルトの名旋律が紡がれた。「良い友だちを沢山作りなさい」、とは母が私に常に言ってた言葉ですが、このことを私も常に言葉にしているようです。

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曲名に交響曲とあるのに、なぜ、ヴァイオリン協奏曲のジャンルに有るんですか ー CDショップのクラシック・コーナーで不思議を見つけよう。 https://blog.amadeusclassics.com/entry-5835 Thu, 24 Mar 2016 09:08:32 +0000 http://blog.amadeusclassics.com/?p=5835 第一に疑問を持つことが理解を深めます。ラロがなぜ協奏曲に『スペイン交響曲』と題名をつけたのかは詳らかにしないが、形式としては協奏曲と組曲の雑種のように思われる。なお、初演の際サラサーテが第3楽章『インテルメッツォ』を省略して演奏したため、それが久しく伝統となっていた。近年はオミットせず全曲を演奏する風潮が高まっている。

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新年度も番組続投、おめでとうございます。ふかわさんと真理さんの楽しいトークの中には毎回新鮮な発見があり、クラシック音楽の興味を深めさせていただいています。そして、年度替わりでサークルやセミナーには新しい参加者が増える季節です。

フランスの作曲家、エドゥアール・ラロの《スペイン交響曲》の第1楽章の冒頭、が第168回 きらクラDONの答えですね。クラシック音楽には興味があって、わかるように聴いてみたいと思いながらも挫折しているって人には、疑問を持たせることが第一。CDショップのクラシックコーナーに初めて配属されるスタッフに最初に慣れさせるのが、ジャンル別に陳列できるか。これが思いの外、ジャズ・コーナーやロック・コーナーに移った時の理解の早さに活きます。

クラシックコーナーは『交響曲・管弦楽曲』、『協奏曲』と分かれているものです。ラロの『スペイン交響曲』は曲名に交響曲とあるのに、なぜ、ヴァイオリン協奏曲のジャンルに有るんですか、と質問が出るようだと教えやすい。ヴィヴァルディが協奏曲を三楽章形式で、しつこいほど多くの曲を残して、ヴィヴァルディは協奏曲を500曲作曲したんじゃなく、500通り書いたんだと云われるほど。同時代のテレマンが4,000曲を残していて、『ギネス世界記録』においてクラシック音楽の分野で最も多くの曲を作った作曲家として正式に認定されていても、テレマンの協奏曲は様々な形式があるのと比べてもヴィヴァルディがいかに執着していたのかが感じ取れます。

それが現在、協奏曲は三楽章という雛形になったわけです。さて、ラロの『スペイン交響曲サンフォニー・エスパニョル』は5楽章あります。ラロがなぜ協奏曲に『スペイン交響曲』と題名をつけたのかは、つまびらかにしないが、形式としては協奏曲と組曲の雑種のように思われる。なお、初演の際サラサーテが第3楽章『インテルメッツォ』を省略して演奏したため、それが久しく伝統となっていた。近年はオミットせず全曲を演奏する風潮が高まっている。とはいえ、この『スペイン交響曲』のCDを初めて買おうとする時は省略版か、5楽章版かを注意して欲しい。とサークルでは説明していますし、新しいスタッフには理解の切っ掛けにしています。最近ではふかわさんと真理さんのやり取りがヒントとなって、更に理解してもらいやすい説明を工夫しています。

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名曲《マドンナの宝石》が教えてくれる、クラシック音楽の聞き方の秘訣とは ー 天は二物を与えずこそ、哀愁に満ちたメロディーに感動するのは日本人も同じ。 https://blog.amadeusclassics.com/entry-5801 Thu, 17 Mar 2016 10:11:49 +0000 http://blog.amadeusclassics.com/?p=5801 近づかなければ無価値だが、無尽蔵に有る魅力的な名曲。音楽を、ただぼんやりと聴いているだけではダメなのです。まず、しっかりメロディーを聴く。次に一番低い音を聴く。低音の旋律に耳を澄ませば、高音まで多層的に聴く鍛錬になります。様々な楽器の音色の絡みあいや、ダイナミックな音楽は情操を育てますが、室内楽曲を数々聴いている程に音楽を思考する力がつきます。

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近づかなければ無価値だが、無尽蔵に有る魅力的な名曲。イタリア・オペラの作曲家、ヴォルフ=フェラーリの《マドンナの宝石》が第167回 きらクラDONの答えですね。真空管式のラジオの時代、NHK第2放送で夜の10時から放送していた「夜の調べ」のテーマ曲でした。

それで年配の方には《マドンナの宝石》、、、当時は『聖母の宝石』の方が耳馴染みの題名でしたが、この曲が大好きだという方が多いです。テーマ音楽が何かNHKに問い合わせて知ったとか。わたしも地元のNHKに曲名を教えてもらったことも有りました。次第に東京に問い合わせますから、曲が放送されている時じゃないと判りませんと断られるようになり。、、、それも良い思い出の時代です。

この番組では主に室内楽曲が選曲されていましたが、交響曲や協奏曲の華やかな音楽と比べ室内楽曲は曲名も記憶に残りにくいものですが、クラシック音楽を楽しめる耳を育てます。

音楽を、ただぼんやりと聴いているだけではダメなのです。まず、しっかりメロディーを聴く。これは、まあ誰でもやることです。次に一番低い音を聴く。室内楽だとチェロやコントラバス、ピアノの低音の和音。低音の旋律に耳を澄ませば、高音まで多層的に聴く鍛錬になります。音痴でも、絶対音感が有るか無いか判らなくても、クラシック音楽が楽しみやすくなるでしょう。様々な楽器の音色の絡みあいや、ダイナミックな音楽は情操を育てますが、室内楽曲を数々聴いている程に音楽を思考する力がつきます。

きらクラDONも、意識して音楽を聞く習慣を育てますね。そう言えば、ヴォルフ=フェラーリも音楽学校は卒業していないとか。ところで《マドンナの宝石》はヴォルフ=フェラーリ作曲の悲恋オペラの第2幕の《間奏曲》ですが、出題は組曲版の第二曲でしたか。弦楽の主題の箇所から出題されたのですぐに曲名がわかりましたが、ハープの伴奏にのってフルートソロで始まる版もありますね。

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「いつか、どこかで聴いたクラシック音楽」。その代表的な名作《ペルシャの市場にて》〜エキゾティックな風景から聞こえる懐かしく美しいメロディー。 https://blog.amadeusclassics.com/entry-5780 Fri, 11 Mar 2016 06:14:54 +0000 http://blog.amadeusclassics.com/?p=5780 エキゾティックで懐かしい旋律。ケテルビーは《ペルシャの市場にて》を作曲するにあたってペルシャの音楽を取材しているわけでもなく、現場で演奏家に支持して曲作りしたものと思われます。しかし、オリエンタリズムに基づいた異国趣味的な作品を多く遺しており、日本の国歌「君が代」をモチーフとして用いた《日本の屏風から》も楽しいですよ。

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ある日、ある時の一瞬をとどめた優しく美しいケテルビーの名作《ペルシャの市場にて》が第166回、きらクラDONの答えですね。

『ラクダに乗った隊商が近づいてくる。市場の乞食たちが「バクシーン、バクシーン(お恵みを)」と叫んでいる。そこへ美しい姫の到着や、奇術師やヘビ使いのショー、カリフ(太守)の行列の通過がある。再び乞食が叫び、姫が帰り支度をし、隊商は出発し市場は静かになる』作曲したケテルビーが書いている通り、エキゾティックな風景が感じられるメロディー。放送局のディレクターを担当していたケテルビーが、とある番組の穴埋めのために急遽作曲したということです。

ところで、ふかわさんが聴いていたチャイコフスキーのバレエ組曲「くるみ割り人形」に入ってなくて悔しがってた、《チョコレートの精の踊り》には別に『スペインの踊り』がついています。同じく《コーヒーの精の踊り》は『アラビアの踊り』となっていて、チョコレートやコーヒーは南米じゃないかしら、と思うところ。なぜ『アラビアの踊り』が「コーヒーの精」なのかを考えると、コーヒーの起源がエチオピア説とアラビア説の2通りあることを思い出しませんか。イスラム教徒の間で体調を整え、気分を高揚させる薬として広まってロシアに伝えられたのでチャイコフスキーとしては、コーヒーは東洋風の印象があったのかもしれません。

さて、ケテルビーは《ペルシャの市場にて》を作曲するにあたってペルシャの音楽を取材しているわけでもなく、現場で演奏家に支持して曲作りしたものと思われます。しかし、オリエンタリズムに基づいた異国趣味的な作品を多く遺しており、日本の国歌「君が代」をモチーフとして用いた《日本の屏風から》も楽しいですよ。

ちなみに、「ケテルビー名曲集」とあっても演奏家次第で選曲が異なり、聞きたい曲が入ってないことも多いです。

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バレンタイン・デイ … その行方は“愛の喜び”、“愛の悲しみ” 幾年越えて将来は『金婚式』を祝いたいね ー きらクラDONはマリのガヴォット《金婚式》 https://blog.amadeusclassics.com/entry-5561 Wed, 10 Feb 2016 16:24:40 +0000 http://blog.amadeusclassics.com/?p=5561 『金婚式 La cinquantaine』は、フランスの作曲家ガブリエル・マリー(Gabriel Marie/1852-1928)によるガヴォット風のピアノ独奏曲。フランス語のタイトル「cinquantaine(サンカンテーヌ)」は「50」を意味し、50回目の結婚記念日を金製品の贈り物で祝う、文字通り「金婚式」を指している。

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ガヴォット風の小品「金婚式」 La cinquantaine

バレンタインで結ばれたカップルたちへ、祝う音楽『金婚式

今日はバレンタイン。チョコレートはもらいましたか。きらクラDON第162回の曲は、クライスラーの『愛の喜び』。いや、むしろ曲想は『愛の悲しみ』。チョコレートを受け取ったら、その目指す先には … 解答はガブリエル・マリー(父)作曲の《金婚式》ですね。

スイートなタイトルだけど、曲はロマンティックだけれども、甘すぎず、ドラマティックすぎず。50年間の間に、酸いも甘いも一通り味わった夫婦の手元に残ったものは何なのか、そんなことを教えてくれる気がします。クライスラーの『愛の悲しみ』も、悲痛な重々しさではなく『悲哀』が相応しいと思いませんか。

バレンタインということで今日は『愛の喜び』をはじめ「愛のメロディー」が番組で選曲されているかな、と思いますが、わがまま。ブラームス作曲の「ワルツ第15番」をリクエストします。

「16のワルツ」作品39はピアノ連弾曲ですが、そのやわらかな曲調から『愛のワルツ』と呼ばれる事もあるのが第15番です。2分足らずのとても短い曲ですが、とっても自然にゆっくりと、やさしくピアノの響きを聴かせてくれる曲ですから、聴いていると、とても落ち着きます。そして、ヴァイオリンやチェロでの演奏でも親しまれていますね。

これのオーケストラ演奏版を聴かせてください。「のだめカンタービレ」やコマーシャルで使われているので、タイトルはわからないけど必ずどこかで聴いていますよ。虜になると別れられなくなります。

二人以上で一緒に演奏して楽しむ音楽

金婚式きんこんしき(原題:La cinquantaine)は、ガブリエル・マリ作曲の楽曲で、作曲者唯一の現在に残るガヴォット風の小品。もとは管弦楽曲・ピアノ独奏曲であるが、旋律の単純な美しさからヴァイオリンとピアノのための室内楽として編曲されている。

優雅な主題は、クライスラーの《愛の悲しみ》と似た情緒が有る。三部形式の構成はシンプルで、穏やかに始まり華やかで、最後はファンファーレでお祝いを演出する。

昨今では新しい録音自体は見かけないが、演奏技術上も多くを求められないので演奏して楽しまれるタイプ。金婚式のお祝いという目的や、原曲をも超えてヴァイオリン愛好家に広く親しまれている。

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