オークレールの極上の演奏です。演出効果満点の超弩級の名演。録音された時代と同じ空気を感じられるのが初期盤収集の楽しみを十二分に与えてくれる名盤。この『モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第4番と第5番』の録音は、引退を間近に控えた1960年代の録音。この頃になるとオークレールの奏法はティボー譲りから、程よく力も抜け、サラリとフレーズを歌わせる自然体の芸風を身に着けて流麗な演奏を披露している。そのちょっとした仕草に、なんともいえない芳しさがあり、このモーツァルトでも、耳をくすぐるような魅惑的な演奏で聴き手を飽きさせない。伴奏するクーローの指揮するオーケストラは、常套的なのだが、それすらも退屈に聴こえさせない才気が充満している。
1961年12月シュトゥットガルト ■ステレオ録音
ミシェル・オークレール (Michèle Auclair, 1924-2005) は、パリ音楽院でジュール・ブシューリの薫陶を受けたフランスのヴァイオリニスト。1924年の生まれ、1943年のロン=ティボー国際音楽コンクールのヴァイオリン部門の覇者である。
演奏活動から身を引いた後は母校であるパリ音楽院の教授に収まり、世界各国に出かけて教育活動に専念していました。1977年には来日してマスター・クラスを開いています。亡くなったのは2005年と最近のことです。
彼女の活躍はヨーロッパ楽壇にその名を轟かせるに十分なものではありましたが、美貌や話題性での出逢いではなく自己表現の音楽として彼女の内包するものを受け入れた作曲家のアントワーヌ・デュアメルとの結婚を得て、それまでのジャック・ティボーからその才能を愛でられ一部のファンから呼ばれた「女ティボー」の渾名は必要なくなったのだ。
この『モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第4番と第5番』のアピールに『女ティボー』と言われた云々はそぐわない。彼女の音楽の変化を聴いていないような評価は、しいてはティボーの音楽の誤解を誘引しやすい事態を招いている。
BLUE GRAY WITH SILVER LETTERING, STEREO 1枚組 (140g)。
若くして演奏家としては一線を退いたため、録音は多くありません。希少なステレオ録音のモーツァルト、本国オランダ初版です。軽いジリパチノイズが散発的にある程度で鑑賞に支障ありませんが、[EX++]評価としています。
オーダーは | 品番 / 34-26700 |
販売価格 | 16,500円(税込) |
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