《ブルーライン盤》GB DGG SLPM138 930 フェラス&カラヤン ブラームス・ヴァイオリン協奏曲 ブラームスの他の協奏曲と同様に、技巧的に至難で内容的にも渋いにもかかわらず、精神的に極めて充実した作品として親しまれている、ロマン派の屈指の名曲であるヴァイオリン協奏曲。
この協奏曲を聴くときの基準の一枚として申し分ない、カラヤンの録音史の中でも白眉の傑作。カラヤンがベルリン・フィルの常任に就いて約10年であり、彼の録音は気合と覇気に溢れた構えの大きい緊張感を漲らせたオーケストラと一体になり、フェラスは繊細な美音でブラームスの情感豊かな世界を紡ぎ出している。1964年の録音で、これがフェラスとカラヤン指揮ベルリン・フィルによる録音のスタートとなったものです。フランスの往年の名匠の一人がクリスチャン・フェラスは、一時期カラヤンのお気に入りとして数々の録音を行った事で知られている。清楚で良く歌って、しかも過剰なヴィヴラートに陥らない抑制された情熱と官能さえ感じさせて、瑞々しいテクニックがどこまでも爽やか、ヴァイオリンの鳴りは繊細ながらも高い精神性に支えられた秀演で、カラヤンが万全のサポートをこなしている。カラヤンのバックは雰囲気タップリ、ソロを包み込む豊満さ。やや濃厚で暗めですが、冷涼な味わいにも不足しません。この味わいの濃さは、カラヤンの個性に間違いありません。
本盤の存在価値はフェラスの、とにかく美しいヴァイオリンの音色だけが魅力ではなく、実は一番耳を奪われるのは第2楽章冒頭のオーボエ・ソロの天国的な美しい響きです。ローター・コッホのオーボエの美しさはやはり格別。そこにフルートが入り、そしてヴァイオリン独奏が始まる ― ピアノ協奏曲でチェロを引き合いに出したように、ヴァイオリンに木管を絡める ― という、実にブラームスらしい凝りに凝った音楽です。そしてまた、この楽章のヴァイオリンの甘美さは例えようのないもので、フェラスの切ないまでの美音を聞いていますとカラヤンが、この時のブラームスの録音集にピアノ協奏曲を含まず、なおかつフェラスを起用した意図がわかるような気がしてきます。ブラームスにはフェラスの美音に端正を求め、シベリウスでは奔放に解き放つカラヤンの巧みさは、このブラームスでのオーケストラとヴァイオリンが四つに組んだ手加減のなさに感じるものと同じもの。
これがまた60年代の古い録音とは思えない最高レベルの聴き応えの有る音で聞くことができることが、50年を過ぎた今でもブラームスのヴァイオリン協奏曲を代表している最大の理由でも有るでしょう。ブラームスの重厚な世界を聞いて最高の満足感を得られます。
■エンジニア ギュンター・ヘルマンス
BLUE LINE, STEREO 1枚組(130g), Release 10/64。
オーダーは | 品番 / 34-19846 |
特別価格 | 3,080円(税別) |
通常価格 | 3,850円 |
「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。
(1933年6月17日 – 1982年9月14日)フランスのヴァイオリニスト。バルビゼとの共演によるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ集や、ベルクの《室内協奏曲》と《ヴァイオリン協奏曲》などの音源を残した。1964年以降は、カラヤン指揮のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と共演して、ドイツ・グラモフォンから協奏曲のステレオ録音を行い、ブラームス、シベリウス、チャイコフスキー、ベートーヴェン、バッハの録音はとりわけ評価されている。その後もドイツ・グラモフォンにおいて、バルビゼとの共演により、ブラームス、シューマン、フランク、ルクーのヴァイオリン・ソナタを録音した。ジャン=クロード・アンブロジーニの伴奏により、小品集の録音も残している。○使用楽器 1728年製ストラディヴァリウス「Dragonetti, Milanollo」(1967-1982 の間所有)
プライバシーに配慮し、会員登録なしで商品をご購入いただけます。梱包には無地のダンボールを使用し、伝票に記載される内容はお客様でご指定可能です。郵便局留めや運送会社営業所留めの発送にも対応しております。
The post 官能的な美観と情熱★時代を超えた優秀録音 フェラス カラヤン指揮ベルリン・フィル ブラームス・ヴァイオリン協奏曲 first appeared on Classical Notes.]]>入手のメインルートは、英国とフランスのコレクターからですが、その膨大な在庫から厳選した1枚1枚を大切に扱い、専任のスタッフがオペラなどセット物含む登録商品全てを、英国 KEITH MONKS 社製マシンで洗浄し、当時の放送局グレードの機材で入念且つ客観的にグレーディングを行っております。明確な情報の中から「お客様には安心してお買い物して頂ける中古レコードショップ」をモットーに運営しております。
《ブルーライン盤》GB DGG SLPM138 930 フェラス&カラヤン ブラームス・ヴァイオリン協奏曲 ブラームスの他の協奏曲と同様に、技巧的に至難で内容的にも渋いにもかかわらず、精神的に極めて充実した作品として親しまれている、ロマン派の屈指の名曲であるヴァイオリン協奏曲。
この協奏曲を聴くときの基準の一枚として申し分ない、カラヤンの録音史の中でも白眉の傑作。カラヤンがベルリン・フィルの常任に就いて約10年であり、彼の録音は気合と覇気に溢れた構えの大きい緊張感を漲らせたオーケストラと一体になり、フェラスは繊細な美音でブラームスの情感豊かな世界を紡ぎ出している。1964年の録音で、これがフェラスとカラヤン指揮ベルリン・フィルによる録音のスタートとなったものです。フランスの往年の名匠の一人がクリスチャン・フェラスは、一時期カラヤンのお気に入りとして数々の録音を行った事で知られている。清楚で良く歌って、しかも過剰なヴィヴラートに陥らない抑制された情熱と官能さえ感じさせて、瑞々しいテクニックがどこまでも爽やか、ヴァイオリンの鳴りは繊細ながらも高い精神性に支えられた秀演で、カラヤンが万全のサポートをこなしている。カラヤンのバックは雰囲気タップリ、ソロを包み込む豊満さ。やや濃厚で暗めですが、冷涼な味わいにも不足しません。この味わいの濃さは、カラヤンの個性に間違いありません。
本盤の存在価値はフェラスの、とにかく美しいヴァイオリンの音色だけが魅力ではなく、実は一番耳を奪われるのは第2楽章冒頭のオーボエ・ソロの天国的な美しい響きです。ローター・コッホのオーボエの美しさはやはり格別。そこにフルートが入り、そしてヴァイオリン独奏が始まる ― ピアノ協奏曲でチェロを引き合いに出したように、ヴァイオリンに木管を絡める ― という、実にブラームスらしい凝りに凝った音楽です。そしてまた、この楽章のヴァイオリンの甘美さは例えようのないもので、フェラスの切ないまでの美音を聞いていますとカラヤンが、この時のブラームスの録音集にピアノ協奏曲を含まず、なおかつフェラスを起用した意図がわかるような気がしてきます。ブラームスにはフェラスの美音に端正を求め、シベリウスでは奔放に解き放つカラヤンの巧みさは、このブラームスでのオーケストラとヴァイオリンが四つに組んだ手加減のなさに感じるものと同じもの。
これがまた60年代の古い録音とは思えない最高レベルの聴き応えの有る音で聞くことができることが、50年を過ぎた今でもブラームスのヴァイオリン協奏曲を代表している最大の理由でも有るでしょう。ブラームスの重厚な世界を聞いて最高の満足感を得られます。
■エンジニア ギュンター・ヘルマンス
BLUE LINE, STEREO 1枚組(130g), Release 10/64。
オーダーは | 品番 / 34-19846 |
特別価格 | 3,080円(税別) |
通常価格 | 3,850円 |
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(1933年6月17日 – 1982年9月14日)フランスのヴァイオリニスト。バルビゼとの共演によるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ集や、ベルクの《室内協奏曲》と《ヴァイオリン協奏曲》などの音源を残した。1964年以降は、カラヤン指揮のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と共演して、ドイツ・グラモフォンから協奏曲のステレオ録音を行い、ブラームス、シベリウス、チャイコフスキー、ベートーヴェン、バッハの録音はとりわけ評価されている。その後もドイツ・グラモフォンにおいて、バルビゼとの共演により、ブラームス、シューマン、フランク、ルクーのヴァイオリン・ソナタを録音した。ジャン=クロード・アンブロジーニの伴奏により、小品集の録音も残している。○使用楽器 1728年製ストラディヴァリウス「Dragonetti, Milanollo」(1967-1982 の間所有)
プライバシーに配慮し、会員登録なしで商品をご購入いただけます。梱包には無地のダンボールを使用し、伝票に記載される内容はお客様でご指定可能です。郵便局留めや運送会社営業所留めの発送にも対応しております。
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《英ED4 ナローバンド盤》GB DECCA 6D1-7 ケルテス ドヴォルザーク・交響曲1-9番 TAS 優秀録音に推薦されている初発は ED1 ですが、アナログレコード入門のファースト・チョイスには本セットが最適。これをリファレンスにヴィンテージの森に分け入って未知の体験を堪能して欲しい。
とある英国の老エンジニアは、LPの音を料理に例えて「EMIは燻製で、Deccaは直火焼き」と言ったとか。本セットはイギリスプレス。オランダプレスもあるが、聴き比べると面白い。
テルアビブの海岸で散ったケルテスがベストパートナーだったロンドン交響楽団と残してくれた逸品。ホルンの名手、バリー・タックウェルも在籍していた当時のロンドン交響楽団は、技術はもちろん、表現力にもかなり高度なものがあり、また、英 DECCA の優秀な録音技術もあって、この作品本来のロマンティックな味わいを満喫することができます。重厚にしてややブラームス寄りのシンフォニックで構築力の勝った豪快なドヴォルザークで若々しさを感じさせるケルテス指揮下、ロンドン交響楽団がよく鳴っている。快感すら覚えます。1961年録音のウィーン・フィルとの《新世界より》が大評判を呼び、その続編として第8番がロンドン響と録音されました。 ― 以降、1967年に発売された再度の《新世界より》を含め、1968年の序曲集までも録音。 ― レコード芸術1964年2月号で推薦盤となり「オーケストラを完全に棒の統制下に収めて、意のままに動かしているようすが強く感じとれる。そして、彼の演奏は、この曲のロマンティックな情感を抑え、ダイナミックな面を強調している。」と評されました。
ケステスはブダペストに生まれ、リスト音楽院で大作曲家ゾルタン・コダーイに学んでいます。1955年からブダペスト国立歌劇場の指揮者となりましたが、1956年ハンガリー動乱で西側に亡命。1960年にアウクスブルク国立歌劇場の音楽総監督に就任し、1963年から亡くなるまでケルン国立歌劇場の音楽総監督を務めました。コンサート指揮者としては1965~68年までロンドン交響楽団の首席指揮者を務め、同時に英デッカにドヴォルザークの交響曲全集を始めとして数多くの録音を行いました。そしてウィーン・フィルへの客演や録音も軌道に乗り、いよいよ巨匠への飛躍の時期だった1973年4月、イスラエル・フィルに客演した際、テル・アビブの海岸で遊泳中に高波にさらわれ溺死しました。まだ43歳でした。
ニキッシュに始まり、ライナー、フリッチャイ、オーマンディ、セル、ショルティと続くハンガリー指揮者界の栄誉を受け継ぐ期待のホープであったケルテス。もし、彼が、これからという時期に他界しなかったら、アバドや小澤世代のケルテスの存在は20世紀末の指揮者の勢力地図を大きく塗り替えていたろうと誰もが思っています。1961年録音のウィーン・フィルとの《新世界より》が大評判を呼び、その続編として第8番がロンドン交響楽団と録音されました。以降、1967年に発売された再度の《新世界より》を含め、1968年の序曲集までも録音したドヴォルザークの交響曲、管弦楽曲の全集。ストラヴィンスキーを予見させるような新鮮なモーツァルト、ウィーン・フィルとのシューベルトはとにかくも、ブラームスのセレナードまで含めた交響曲全集へと、DECCAレーベルの入れ込みようは並々ならず。ウィーン・フィルをカラヤンの指揮で録音するための契約が上手くいかなかった場合の保険にしては、カラヤンを煽っている感じ。カラヤンより21歳年下の若さは旺盛にDECCAの要望を熟していく。
ケルテスがロンドン交響楽団を指揮してセッション録音したドヴォルザークの交響曲全集は、当時のデッカの迫力ある音調と、ケルテスの覇気に満ちた指揮ぶりがうまく結びついたみごとな仕上がりで有名。イギリス・プレス盤、ステレオ録音。
■ナローバンド、ED4 盤、解説書付き。
NARROW BAND ED4, STEREO 7枚組(130g/135g/135g/135g/140g/125g/135g), Release 1971, Stamper 3W/1W 1W/2W 1W/1W 1W/1W 2W/2W 1W/4W 1W/1W。
オーダーは | 品番 / 34-10703 |
特別価格 | 17,600円(税込) |
通常価格 | 22,000円 |
「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。
Istvan Kertesz -The London Years Box set
ステレオ録音黎明期1958年から、FFSS ( Full Frequency Stereo Sound )と呼ばれる先進技術を武器にアナログ盤時代の高音質録音の代名詞的存在として君臨しつづけた英国 DECCA レーベル。レコードのステレオ録音は、英国 DECCA が先頭を走っていた。1958年より始まったステレオ・レコードのカッティングは、世界初のハーフ・スピードカッティング。この技術は1968年ノイマン SX-68 を導入するまで続けられた。英 DECCA は、1941年頃に開発した高音質録音 ffrr の技術を用いて、1945年には高音質 SPレコードを、1949年には高音質 LPレコードを発表した。その高音質の素晴らしさはあっという間に、オーディオ・マニアや音楽愛好家を虜にしてしまった。
その後、1950年頃から、欧米ではテープによるステレオ録音熱が高まり、英 DECCA は LP・EP にて一本溝のステレオレコードを制作、発売するプロジェクトをエンジニア、アーサー・ハディーが1952年頃から立ち上げ、1953年にはロイ・ウォーレスがディスク・カッターを使った同社初のステレオ実験録音をマントヴァーニ楽団のレコーディングで試み、1954年にはテープによるステレオの実用化試験録音を開始。この時にスタジオにセッティングされたのが、エルネスト・アンセルメ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団の演奏によるリムスキー=コルサコフの交響曲第2番「アンタール」。その第1楽章のリハーサルにてステレオの試験録音を行う。アンセルメがそのプレイバックを聞き、「文句なし。まるで自分が指揮台に立っているようだ。」の一声で、5月13日の実用化試験録音の開始が決定する。この日から行われた同ホールでの録音セッションは、最低でも LP 3枚分の録音が同月28日まで続いた。
そしてついに1958年7月に、同社初のステレオレコードを発売。その際に、高音質ステレオ録音レコードのネーミングとして ffss( Full Frequency Stereophonic Sound )が使われた。以来、数多くの優秀なステレオ録音のレコードを発売し、「ステレオはロンドン」というイメージを決定づけた。
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