バロックの森 ヘンデルの音楽(1)

夜半から降り始めて、熊本は雨で一週間の幕開けです。その為まだ7時を過ぎても暗いままです。何ともこういった天気だとクリスマス前という気分にはなりませんね。どうしたものでしょうか、わたしだけでしょうか?

さて、先週は「ドイツのクリスマス」音楽の特集だったNHK-FMの《バロックの森》ですが、今週は何処のクリスマスかと期待していたら『ヘンデルの音楽』の一週間でひと息といった感じです。来週が『フランスのクリスマス音楽』となっているようです。『イタリアのクリスマス音楽』や『イギリスのクリスマス音楽』も選曲に困るところはないと思うのですけれども、その二つを『ヘンデルの音楽』は総括できそうなところもありますね。

バロックの森 -ヘンデルの音楽-(1)

案内・今谷和徳

2010年12月13日月曜日、NHK-FMで放送。

– ヘンデルの音楽 -(1)

レコードがCDに移行する少し前の頃だったでしょうか、ニッカ・ウヰスキーのコマーシャルでヘンデルの『オンブラ・マイ・フ』が大ブームになりました。白いドレスを風になびかせて歌うキャスリーン・バトルさんの人気はクラシック音楽としては異例な思いでした。それまでオペラのアリアと言えばモーツァルトのフィガロの結婚からの曲が馴染みのある程度ではなかったでしょうか、ヘンデルと言えば『アレルヤ・コーラス』といったぐらいだったのに注目されるようになりました。

今思えばヘンデルのアニヴァーサリーに関連もあったのではないかと思っていますが、最近また1曲がヘンデルのアリアとして人気曲になりましたね。『わたしを泣かせて下さい〜涙流れるままに』というアリアです。日本語としてはちょっと不自然でもありますけれども、このアリアが歌劇『リナルド』からの有名な場面です。

1)

「歌劇“リナルド”序曲」 ヘンデル作曲
(5分41秒)

「歌劇“リナルド”から アルミレーナのアリア
“歌を歌っている小鳥たち”」ヘンデル作曲
(5分39秒)
アルミレーナ…(メゾ・ソプラノ)チェチーリア・バルトリ

「歌劇“リナルド”から リナルドのアリア
“いとしいいいなずけ、いとしい恋人よ”」ヘンデル作曲
(10分27秒)
リナルド…(カウンターテナー)デーヴィッド・ダニエルズ

(演奏)エンシェント・ミュージック室内管弦楽団
(指揮)クリストファー・ホグウッド
<ユニバーサル UCCD-1017/9> ヘンデル:リナルド(全曲、3枚組、日本語対訳付き)Handel: Rinaldo(全曲、3枚組、海外盤) 確かリリースの年のレコード芸術誌でレコード・アカデミーのオペラ部門か、バロック音楽の部門で受賞した録音ではなかったでしょうか、他にも「リナルド」が同年にリリースされて目の前で生々しいドラマが展開しているような演奏、録音とピュアに音楽、歌声を味わう演奏、録音と言った両極の内容でした。好き嫌いと分けられるものではなくてリスナーとしては両盤を必ず聴いておきたい優秀盤です。評価は★★★★。

2)

「ユトレヒト・テ・デウム」 ヘンデル作曲
(24分32秒)
(ソプラノ)エマ・カークビー
ジュディス・ネルソン
(カウンターテナー)チャールズ・ブレット
(テノール)ロジャーズ・カーヴィ・クランプ
ポール・エリオット
(バス)デーヴィッド・トマス
(合唱)オックスフォード・クライスト・チャーチ聖歌隊
(演奏)エンシェント・ミュージック室内管弦楽団
(指揮)サイモン・プレストン
<Decca 458 072-2> Utrecht Te Deum & Jubilate 初発は1979年、オアゾリール・レーベルからです。その後ヴィヴァルディの宗教曲同士の組み合わせになったり、エマ・カークビーのたの録音との組み合わせだったり、また、プレストンの合唱曲の録音で組み合わせられたりと同じ録音ながら幾度となくカタログに登場しています。それは押しも引きも出来ない優れた録音、演奏だと言う事ではないでしょうか。小難しさのない聴きやすいものであることは言うまでもありません。評価は★★★★。

※現在購入できるCDとデザインは違います。

 

 

 

 

 

こちらの記事もどうぞ

  • バロックの森 -ドイツのクリスマス音楽-(2)❇CDレビューと評価2010年12月7日 バロックの森 -ドイツのクリスマス音楽-(2)❇CDレビューと評価 今こそ声あげ、 よろこんで歌え。 みどりごイエスは 貧しいまぶねに 朝日のように 明るくかがやく。 アルファ、オメガ、永遠の主。 いと高き神の み子をほめ歌え。 恵みあふれる 幼子主イエスは 嘆き悲しむ われらをなぐさめ 主のみ国を 示される。 まことに大きな み父の恵みよ。 罪にまみれた われらをあわれみ み子を遣わし 永遠の国へ 導かれる、神の愛。 […] Posted in 未分類
  • バロックの森 -ドイツのクリスマス音楽-(3)❇CDレビューと評価2010年12月8日 バロックの森 -ドイツのクリスマス音楽-(3)❇CDレビューと評価 本来は12月の日曜日に、1曲ずつ聴くカンタータをオラトリオという形にバッハが1つにしたのが「クリスマス・オラトリオ」です。さて、この連作カンタータの第3曲でいよいよイエス・キリストの誕生の奇跡が歌われます。クラシック音楽は、進行との結びつきが深くてバッハはクリスマス・オラトリオに自身の信仰を反映しています。特に第3部の道行きシーンでの音楽は、実際にキリストの誕生に立ち会う場に […] Posted in 未分類
  • 《バロックの森》最愛王、ルイ15世の音楽 ①2010年11月22日 《バロックの森》最愛王、ルイ15世の音楽 ① 瀉血治療を受けたことが死期を早めてしまったことが多かった、18世紀のヨーロッパ。モーツァルトも高熱を押して《レクイエム》作曲を薦めた時に、悪い血を抜くという処方でなくなりました・・・と、言うのが現代の死因です。推測ではなくて研究者の間では前提となっていることですけれども、一般的にはまだまだサリエリの暗殺説の方が面白いようです。 […] Posted in 未分類
  • SOLDOUT★オイストラフ、ロストロポーヴィチ、そしてセルの大名盤。ブラームスの2大協奏曲は2枚組での初発盤でした。2010年11月20日 SOLDOUT★オイストラフ、ロストロポーヴィチ、そしてセルの大名盤。ブラームスの2大協奏曲は2枚組での初発盤でした。 ありがとうございます。売約済にしていた、このレコードは昨日(2010年11月19日、金曜日)発送済み、日曜日(11月21日、時間指定無し)到着で手続きいたしました。 […] Posted in 未分類
  • バロックの森 -ヴィヴァルディの音楽-(1)2010年9月20日 バロックの森 -ヴィヴァルディの音楽-(1) ヴィヴァルディって何もの!!って思う向きには、今週の「バロックの森」のプログラムはもってこいです。月曜日から土曜日までの6日間で、ヴィヴァルディ検定(あったらの話しですけど、そのうち可能性もありそう)の初級クラスはマスターできます。20曲ほどが放送されますけれども、それぞれに使用されるCDも吟味されています。海外盤や、日本盤は廃盤になっているアイテムもありますけれども知られた […] Posted in 未分類
  • バロックの森 -バッハの“フーガの技法”-2010年9月18日 バロックの森 -バッハの“フーガの技法”- 金曜日のバロックの森のカンタータのあとで放送された《フーガの技法》の中核にあるのが、今朝の放送の《コントラプンクトゥス》。バッハの作曲技術の集大成で、音楽の凝縮度が高い音楽です。1940年頃から作曲に着手されました。1942年には最初の12曲が完成されていましたから、40年代後半には出版のめどが立っていたようです。自筆譜として残されている一冊の津刷りの初めの半分は浄書されたも […] Posted in 未分類